欧州市場に関するショートアップデート (FCC、Easyjet)

ロシアがウクライナ国境付近に兵を進めていることで欧州市場が荒れている。また、欧州委員長に指名されたユンケル氏から南欧諸国が譲歩を引き出せそうにないとの観測から、紹介したスペインの建築会社FCC (BM:FCC)や保険会社のMapfre (BM:MAP)などが軒並み下落している。 続きを読む 欧州市場に関するショートアップデート (FCC、Easyjet)

CNNC International (HK:2302)に関するショートアップデート

日本の原発の再稼働に関する報道と、貴州省で親会社が原発2箇所を建設するとの報道を受けて連日の高騰。紹介時のレンジから60%以上上昇し3.6香港ドル。長期的には問題ない株価だが、短期的な上がり過ぎを懸念する投資家は一部を利益確定しても良いだろう。親会社の新規上場による資金調達もあり、中国の原発業界は更なる発展が期待される。

ワコム (TYO:6727)に関するショートアップデート

30日の後場終了後、ワコム (TYO:6727)の決算が発表された。予想通り芳しくない決算であった。同時に業績予想が修正され、今期の売上高は-14.5%、純利益は-46.9%の下方修正が発表された。

今日の取引が始まるまでに詳細な分析を載せる時間がないが、この決算と業績予想修正はワコムの長期的成長を否定するものではないことと、しかしながら利益が大幅に毀損されているため、短期的には買い方にかなり厳しい状況が続くだろうということだけ書いておきたい。後ほど詳細な分析を掲載する。

フォローアップ: ドイツ銀行がワコム空売りから撤退、FCCは株価回復、CNNCは川内原発の審査進展で急騰

ドイツ銀行が空売りポジションを精算。ここ数日で発行済み株式の1.49%を買い戻し、3月末から始まったショートポジションのすべてを解消した。前回の記事の通り、今日発表される決算はワコムにとっての悪条件が重なっているが、それでも高値から売りを始めたドイツ銀行としては不確定な決算で賭けをする必要もないということだろう。 続きを読む フォローアップ: ドイツ銀行がワコム空売りから撤退、FCCは株価回復、CNNCは川内原発の審査進展で急騰

ワコム (TYO:6727): 決算予想と投資戦略

7月30日のワコム (TYO:6727)の決算発表を控え、業績などのデータを再度確認する。結論から言えば、今回の決算は時期的な理由により芳しくない可能性が高い。理由は欧州のユーロ安と日本の消費増税前の駆け込み需要の反動減である。

先ず、長らくフォローしてきた空売り残高であるが、今月に入ってからUBSとゴールドマンが空売りを徐々に増やしてきており、16日時点で発行済株式総数に対してゴールドマンが5.02%、UBSが0.65%、ドイツ銀行は16日にわずかに買い戻し1.49%で、合計で7.16%の空売り残高が報告されている。UBSとゴールドマンの売り増しは、今回の決算に合わせて売りを仕込む動きだと考えられる。 続きを読む ワコム (TYO:6727): 決算予想と投資戦略

イギリスは内閣改造でEU懐疑派議員を外務大臣に採用へ

15日、イギリスのキャメロン首相は内閣改造を発表した。外務大臣、国防大臣、教育大臣、保健大臣、環境大臣などの人事変更が行われているが、この中で重要なのは外務大臣に就任したフィリップ・ハモンド氏である。

以前保守党の党首も務めたウィリアム・ヘイグ氏に代わって任命されたハモンド氏はEUの統合深化に懐疑的な姿勢で知られており、テレグラフ誌によるインタビュー(英語)において、ほかのEU諸国との交渉への意気込みを語っている。インタビュー映像からいくつか発言を引用する。 続きを読む イギリスは内閣改造でEU懐疑派議員を外務大臣に採用へ

[個別銘柄] easyJet (LSE:EZJ): 欧州の格安航空会社

easyJet (LSE:EZJ)

Google Finance – easyjet plc: LON:EZJ quotes & news

ポルトガルの銀行に関する損失隠しが明らかになったことで、欧州市場は荒れているが、お陰でいくつかの優良銘柄が割安な価格まで下げてきている。イギリスの格安航空会社であるeasyJetはその一つで、4月に18近かったP/E(株価収益率)は現在12台後半で推移している。ロングポジションをすぐに始めるべき水準かどうかは投資家の判断によるだろうが、購入が安全な価格帯まで落ちてくる可能性があるので早めに紹介する。 続きを読む [個別銘柄] easyJet (LSE:EZJ): 欧州の格安航空会社

フォローアップ: FCC、ワコム

以前紹介した銘柄の現状確認である。

EU首脳会議でスペインに有利な交渉が行われなかった失望感から連日の下落。現時点でP/S(株価売上高倍率)は0.3をやや割っているから、利益率が5%まで回復した場合のP/Eは6弱ということになる。南欧諸国のEUの緊縮規定との戦いが長引きそうであることを考えれば妥当な水準だろう。 続きを読む フォローアップ: FCC、ワコム

過熱するロンドンの住宅価格: イングランド銀行副総裁「中銀にできることはない」

ロンドンの住宅市場が加熱している。その事実自体はニュースではなく、ロンドン市民は毎年値上がりする家賃に長らく不満を抱いてきたが、状況が改善する兆しは見られない。下記はイギリス全土と大ロンドン市の住宅価格の年次変化率である。

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EU首脳会議はユンケル氏を欧州委員長に指名、安定成長協定の柔軟運用も確認

26-27日に開かれたEU首脳会議では、大方の予想通り元ルクセンブルク首相のユンケル氏が欧州委員長として指名された。欧州理事会によって指名された候補は欧州議会によって承認される見通し。また、イタリアのレンツィ首相の主導により、EU加盟国の財政赤字を制限する「安定成長協定」の柔軟な運用が議論され、財政赤字がGDP比で3%以内の国に対して財政再建を猶予する規定の積極利用が確認された。順にこれらの決定をレビューする。 続きを読む EU首脳会議はユンケル氏を欧州委員長に指名、安定成長協定の柔軟運用も確認

世界の金融市場における分析と実践