イギリスのEU離脱国民投票、アメリカの大統領選挙が終わり、そのどちらもが反グローバリズムの高まりを裏付ける結果に終わった。しかしまだこれで終わりではない。2017年にはフランス大統領選挙と、そして恐らくはイタリアの総選挙があるからである。
そして先ず注目すべきは4月に行われるフランスの大統領選挙である。今回の記事ではフランスの反EU政党である国民戦線の党首であり、現在世論調査で首位に立っているマリーヌ・ル・ペン氏の主張を紹介したい。
イギリスのEU離脱国民投票、アメリカの大統領選挙が終わり、そのどちらもが反グローバリズムの高まりを裏付ける結果に終わった。しかしまだこれで終わりではない。2017年にはフランス大統領選挙と、そして恐らくはイタリアの総選挙があるからである。
そして先ず注目すべきは4月に行われるフランスの大統領選挙である。今回の記事ではフランスの反EU政党である国民戦線の党首であり、現在世論調査で首位に立っているマリーヌ・ル・ペン氏の主張を紹介したい。
イタリアで1472年に創業された世界最古の銀行であるモンテパスキ銀行に公的資金の注入が決定された。ユーロが導入されて以来、ユーロ圏経済は不安定な状態にあり、その一番の結果はヨーロッパの銀行が抱える不良債権である。
その不良債権を多く抱えたモンテパスキは以前より破綻が指摘されていたが、ついに資金繰りが上手く行かなくなったということである。
ECB(ヨーロッパ中央銀行)の試算によれば、モンテパスキ救済には88億ユーロの資金が必要となるとされ、これはイタリアのGDPのおよそ0.5%に相当する。これがどの程度の規模かと言えば、例えば2008年の金融危機におけるバンク・オブ・アメリカの救済には当時のアメリカのGDPのおよそ0.3%に相当する公的資金が使われたから、0.5%というのは一つの銀行を救う資金としてはかなりの額である。
日本のメディアでどれだけ報じられているのかは分からないが、12月4日、イタリアはレンツィ首相の提案した改憲案に関する国民投票を行い、イタリア国民は改憲案を否決した。レンツィ首相はこの改憲案が否決されれば辞任すると主張しており、否決が明らかになるとその通り辞意を表明した。
これだけ聞くと内容や背景が分かりづらいが、しかし今回の国民投票はイタリアのユーロ圏離脱に繋がるものであり、ヨーロッパの政情を占う上で重要な出来事であるので、この記事で説明してゆきたい。
イギリスのEU離脱によってEUの欠陥に焦点が当てられて以来、EUの内部が非常に慌ただしくなっている。あらゆる手段を使ってヨーロッパ諸国の予算を支配下に収めようとした悪しき官僚主義には相応しい末路だろう。
その内紛の一つが現欧州委員長ジャン=クロード・ユンケル氏と前欧州委員長ジョゼ・マヌエル・バローゾ氏の口論である。発端は前欧州委員長のバローゾ氏がゴールドマン・サックスの幹部に就任すると発表したことに対し、現欧州委員長のユンケル氏が、EUに厳しい目が向けられている時期にそのようなあからさまな天下りは慎むべきだと非難したことに始まる。ロイター(原文英語)が状況を詳しく伝えているので、以下に紹介してゆきたい。
7月14日、フランスのニースで革命記念日に花火を見物に集まっていた群衆に向かって大型トラックが突っ込み、少なくとも84人が死亡、他にも重症を含む202人の負傷者が出たとされている。
トラックを運転していたチュニジア国籍のモハメド・ラフエジブフレル容疑者は群衆のいる遊歩道を蛇行運転した後、警官に射殺された。容疑者はそれまでにも脅迫や窃盗などの容疑でフランス警察には知られており、今年には暴力事件で執行猶予付き有罪判決を受けていたという(CNN)。
ヨーロッパはもはや花火見物も安全に出来ない状態である。また、日本では現在京都の祇園祭に多くの観光客が集まっており、京都府警はテロへの警戒を強めているという(産経)。
あまりに遅い、そしてパリやブリュッセルのテロ事件であまりに大勢の人々が亡くなってからこのような発言をするのは犯罪的ですらある。
ロイターによれば、7月11日、メルケル首相は党の集会で「シリアから欧州に到着した難民と共に、過激派組織のメンバーが域内に流入した」ことを認めた。
そのようなことをしているからEUはイギリスに逃げられるのだ。もはや冗談のようである。
ロイターによれば、欧州委員会は7月7日、スペインとポルトガルの財政赤字の額が過剰であるとして、GDP比0.2%程度の罰金などを含む制裁を検討する手続きを開始した。EUは加盟国に対して財政赤字をGDP比の3%に抑える義務を課しており、スペインとポルトガルは2009年以降、過剰財政赤字の是正手続き対象国となっている。
引き続きBrexit後のイギリス法人税関連である。
国民投票でイギリスのEU離脱が決定したことを受け、イギリスのオズボーン財務相は法人税を15%未満にする方針を発表した。Financial Times(原文英語)が報じている。現在イギリスの法人税率は20%だが、この減税が実現すればアイルランドの12.5%や、同程度の税率を提供するスイス(州によって異なる)などと並ぶ低税率国となることになる。
EU離脱を決定し、EUの押し付ける緊縮財政から開放されたイギリスは、より競争力のある法人税で企業を誘致することが可能となる。これはBrexitによりEU市場へのアクセスを失うことでイギリスの法人が他のEU加盟国に移転する可能性に対する対抗策でもある。
6月23日の国民投票でイギリスがEU離脱を選択したことで市場が荒れているが、今後の相場見通しを気にしている人も多いだろうから、この記事ではその話をしておこうと思う。
結論から言ってしまえば、EU離脱が実体経済にもたらす影響そのものはそれほど考慮せずとも良い。しかしEU離脱のもたらしたリスクオフは、わたしがこれまで予想し続けているドルの長期見通しの実現を早めることにはなるかもしれない。それはつまり、去年から言い続けている通り、ドルの暴落であり、そうなればドル円に依存している日経平均は特にただでは済まないだろう。
6月23日の国民投票でイギリスのEU離脱が支持された後の金融市場の急落で、著名ヘッジファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏が巨額の利益を得たとの報道がIndependent(原文英語)など英語圏でいくつか見られる。