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2015年2Q Form 13F: ソロス氏はFacebook買い増し、Alibaba売却、アインホーン氏は不調のポジションをほぼ維持

2015年4-6月期のForm 13Fが発表され、機関投資家の6月末の株式ロングポジションが明らかになった。以下は前回の記事である。

機関投資家は前回からポジションをどのように変えたのだろうか? 以下に見てゆきたい。

ソロス氏は臨機応変に銘柄を入れ替え

資料によれば、ジョージ・ソロス氏のソロス・ファンド・マネジメントは粛々と銘柄の入れ替えを行っているようである。

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絶好調のグロス氏と不調続きのアインホーン氏: 米国利上げをヘッジファンドマネージャーはどうトレードするか?

古巣のPIMCOを飛び出してJanus Capitalに移籍して以来、債券王ビル・グロス氏が絶好調である。

グロス氏が2015年4月に「ドイツ国債は一生に一度の売り場」発言をして数日後、ドイツ国債は大幅に急落、利回りは急上昇した。更にその後グロス氏は中国株安も予見し、Twitterにて「ドイツ国債の次は深圳総合指数だ」と述べた。その後中国株がどうなったかは周知の通りである。

一方で、グリーンライト・キャピタル (NASDAQ:GLRE、Google Finance)のアインホーン氏は不調続きである。

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2015年2Q、アインホーン氏のグリーンライト・キャピタル投資家向け書簡: Netflix、Micron、ギリシャ問題

デイヴィッド・アインホーン氏のグリーンライト・キャピタルは、2015年4-6月期を総括して投資家に書簡を送った。全文はここで見ることができるが、一部を翻訳して以下に紹介したい。

4-6月期のグリーンライト・キャピタルのパフォーマンスは1.5%のマイナスとなり、年始からは3.3%のマイナスとなった。

ポートフォリオはロング(買い持ち)が103%、ショート(売り持ち)が86%で、ネットで17%のロングとなっている。前回はネットで14%のロングだったから、買い持ちがやや微増していることになるが、大局的な見方は変わらずだろう。

以下、いくつかの銘柄とギリシャ問題に関するアインホーン氏のコメントである。

Netflix (NASDAQ:NFLX)

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Form 13F: ソロス氏は米国株暴落を警戒、アインホーン氏も空売り拡大へ

2015年1QのForm 13Fが公開され、機関投資家の3月末における買いポジションが明らかになった。詳細は以下に見てゆくが、引き続き、米国株の暴落を警戒していることが読み取れる。

ソロス氏、アインホーン氏ともに米国株に弱気

先ず、ソロス氏のポートフォリオではS&P 500のプット・オプションが復活しており、11億ドルのポジションとなっている。2014年3Qでは22億ドル、4Qではポジション解消となっていた。

ソロス氏を含め、グローバルマクロの投資家がヘッジ売りをするときにはS&P 500先物の空売りを主に使うため、ソロス氏は、Form 13Fには現れない先物の売りと、上記のプットの買いを織り交ぜながら、臨機応変にポジションをヘッジしているものの、米国株暴落への警戒感そのものは引き続き変わっていないということだろう。 続きを読む Form 13F: ソロス氏は米国株暴落を警戒、アインホーン氏も空売り拡大へ

Form 13F: ソロス氏、アインホーン氏は米国株空売りを拡大か

毎四半期恒例、SEC(米国証券取引委員会)によりForm 13Fが公開され、機関投資家の2014年末時点での米国株のロングポジションおよびオプションの買いポジションが公開された。

Form 13Fは1ヶ月半遅れでのポジションの公開であり、かつ空売りや先物のポジションは公開されないので、これだけを見てどのファンドが米国株を買っているとか売っているとか言えるものではないのだが、同業者であれば、現物の買いポジションを見るだけでも、そのポートフォリオに秘められた考えのいくつかは読み取れるものであり、その投資原則が短期的に変わるものでなければ、そのファンドがどの銘柄を今も持っているか持っていないかは大体分かるものである。

さて、2014年の4Qであるが、Form 13F以外の情報も含めて主だったものを纏めてみたい。 続きを読む Form 13F: ソロス氏、アインホーン氏は米国株空売りを拡大か

全般的に割高な米国株、2015年からでも買える銘柄は何か?

サブプライム・ローン危機により世界の株式市場が暴落してから5年間、米国の経済はほかの先進国に先立って回復し、米国株はこれまで著しい上昇を見せてきた。その上昇はかなりの部分、FRB(連邦準備制度)の量的緩和に支えられていて、少し前までは投資家もそれを自覚していたはずなのだが、最近ではそれをすっかり忘れてしまったようである。

したがって、上記の記事では著名ファンドマネージャーがどのような銘柄を空売りしているのかを紹介した。しかし、流動性縮小という需給要因を別にすれば、米国の更なる景気回復は原油安にも助けられ、疑いのないものになりつつある。では、既に上昇してしまった米国の株式市場ではどのような銘柄を買うことができるだろうか? 下記に有望なものをいくつか紹介したい。 続きを読む 全般的に割高な米国株、2015年からでも買える銘柄は何か?

2015年、ソロスなどヘッジファンドは空売りを始めている

2015年に入り、株式市場はやや不安定な動きを続けているが、米国の景気回復と日欧の金融緩和により米国市場はいまだ市場最高値の水準にあり、また原油安も個人消費を促進することから、誰も米国の景気回復を疑っていない。しかし1月時点でS&P 500のP/E(株価収益率)は19台後半に達しており、個別株の観点からもかなり割高なものが多数を占めてきている。

何よりも注意すべきは、米国の量的緩和の終了と利上げという未曾有の金融引き締めがいまだ織り込まれていないことである。投資家は、量的緩和による低金利によって債券から株式への資金流入が起こったことを完全に忘れている。これは即ち、金利が上昇を始めれば資金が株式から債券へと流出することを意味している。米国におけるこの逆流は日欧の量的緩和によって時期が遅れる可能性があるが、いずれにせよ2015年と2016年がもっとも警戒すべき年なのである。

そこで、賢明なヘッジファンド・マネージャーの多くは、ロングポジション(買い持ち)に加えて、ヘッジのために割高な銘柄の空売りを始めている。彼らも米国の景気回復を疑っているわけではないため、全面的に弱気の投資家はいないが、流動性縮小の局面にどういうことが起こりうるかを知っている賢明な投資家は、このような場面で単純な買い持ちをしないのである。そこで本記事では、ジョージ・ソロス氏やデイヴィッド・アインホーン氏など、著名投資家が空売りしている銘柄をレビューする。 続きを読む 2015年、ソロスなどヘッジファンドは空売りを始めている

ゴールドマンを踏み上げる: 機関投資家による成長株空売りの弱点

機関投資家の踏み上げ方を、実際の例にしたがって説明する。

以前紹介したワコム (TYO:6727)に機関投資家の空売り残がかなり増えている。30日の時点で、全発行済株式に対し、ゴールドマンが4.04%、ドイツ銀行が1.31%、2行の合計で5.35%の空売りが報告されている。また、空売りが行われた後の27日、クレディ・スイスによる目標株価の引き下げ(800->460)が行われ、この次の日は4.6%の下げとなった。投資銀行のレーティングに律儀に付き合う親切な投資家はいまだにいるものであるが、理性的な投資家にとっては買いの好機以外の何物でもない。 続きを読む ゴールドマンを踏み上げる: 機関投資家による成長株空売りの弱点