凄まじい速度で暴落していた中国株は、中国政府による怒涛の介入でようやく底をついたかのように見えるが、底をついたかのように見えるだけである。
そもそも、6月の半ばに中国株が下落し始めたとき、個人的には1年近く続いた上昇相場がようやく調整局面に入るのかと思い、深刻には受け止めていなかった。確かに中国株はかなり割高ではあったが、中国のバブルとは不動産市場と地方政府や民間の債務のことであり、株式市場のことではない。
今回のような急落は、例えば日本も2013年の5月に経験している。中国株についてもそういう類のものだと考えていたのだが、中国政府が過剰に神経質な対応をしたために、急落が暴落になりそうである。本稿では中国株がバブルに至った経緯と、今後の展望を説明したい。