ユーロの下げ方がちょっと尋常ではない。ECB(欧州中央銀行)がついに量的緩和を決定したことで材料出尽くしとなり、ユーロドルは1.12前後の水準をうろうろしていたが、2月の雇用統計がFed(連邦準備制度)の6月の利上げを支持する内容となったことでドル高が再び進行、ユーロドルはついに1.10の壁を下回り、放物線を描きながら下落している。
ユーロに関しては、これまで一貫して下がり過ぎを主張してきた。上記の記事の通り、マネタリーベースで見れば、ユーロドルの適正値は量的緩和を完全に織り込んだ状態で1.15程度であり、量的緩和が開始されたばかりの3月に1.10を下回るのは相当の下落速度である。米国の利上げについても、他の通貨に比べユーロだけ織り込みが早過ぎる。ここまで考えてようやく気付いたことがある。 続きを読む 2015年にユーロ危機再発の兆候あり