2016年1-3月期のForm 13Fが公開され、機関投資家のポートフォリオが公開された。Form 13Fでは米国株の買い持ちしか公開されないため、空売りが重要な最近の相場ではポートフォリオの全貌を掴むことが難しかったが、今回公開されたジョージ・ソロス氏のポジションはなかなか示唆に富んでいる。
「米国の株式市場」カテゴリーアーカイブ
2016年アメリカ利上げで米国REITはどうなるか?
2015年12月に一度目の利上げを行って以来、Fed(連邦準備制度)は金利正常化を継続しようとしている。多くのファンドマネージャーらが金融緩和への逆戻りを予想しているが、それでも2016年内に一度か二度の利上げは可能性があると見るべきだろう。
利上げをしたとしてもいずれは利下げに逆戻りすることになるのだが、しかしそれでも一時的な金融引き締めは想定しておくべきである。現在、金利先物市場では年内に一度の利上げ織り込んでいるから、利上げが二度行われればそれはサプライズとなり、ドルは強含み、長期金利は上昇する可能性がある。
ジム・ロジャーズ氏: リーマンショック以上の市場暴落が来る、中央銀行は廃止すべき
著名投資家のジム・ロジャーズ氏がRTのインタビュー(原文英語)で、2016年の世界経済の動向について語っている。
ロジャーズ氏によれば、中央銀行の量的緩和が支えている金融バブルにはいずれ終わりが訪れ、そのバブルが破裂するときには2008年のサブプライムローン危機よりも酷い事態になるだろうと予言している。その理由は世界中で積み上がった負債とマネタリーベースである。
2016年第1四半期米国GDP内訳: 緩やかな減速継続、ドル安を肯定
2016年1-3月期の米国のGDP速報が発表され、実質GDP成長率は1.95%(前年同期比、以下同じ)となり、前回の確報値1.98%からやや減速した。2015年中盤は2%を上回って推移していたから、量的緩和を停止して以来減速傾向が継続していることになる。
内容は順に見てゆくが、象徴的であるのは全般的に弱いなかで住宅投資のみが堅調であることである。低金利によるバブルがアメリカ経済を支えているということである。
4月FOMC会合結果速報: 利上げ見送り、声明文はプロの仕事ではない
4月26日から27日に米国のFed(連邦準備制度)は金融政策決定会合であるFOMC会合を開催し、金融政策の維持、利上げの見送りを決定した。決定は満場一致ではなく、前回同様カンザスシティ連銀総裁のジョージ総裁が0.25%の利上げを主張した。
同時に発表された声明文の内容はいたって平易であり、差し障りの無い内容であるが、一応前回から変更された箇所を見てゆこう。
株式市場の全ポジションを決済し利益確定、コモディティ市場に注力
株式市場の全ポジションを一旦閉じることにする。これまでにも言及してきたが、米国株と米国の金融政策を巡る状況が予定よりも早く次の段階へ進みつつあるからである。先ずは2015年11月に立てた2016年の投資戦略を振り返ってみたい。
この記事に書いた2016年の米国株の見通しは、10%から30%程度の急落は起こりうるが、バブルの完全な崩壊はまだ起こらず、しかし株価は上昇もしない、というものであった。その後、株価はどうなったか?
2016年半ば、著名ヘッジファンドマネージャーらの相場予想を採点する
2016年も半ばに差し掛かっているが、この辺りで著名ファンドマネージャーたちの2016年相場見通しを振り返り、どれだけ当たっているかを採点してみようと思う。
ここでも随時取り上げてきた通り、年末から年始に掛けて、様々な著名投資家が2016年の金融市場を占っていたわけだが、その後の相場の推移はどうなっただろうか? ジョージ・ソロス氏やジム・ロジャーズ氏など、著名人の予想の結果を見てゆきたい。
2016年米国利上げ予想とインフレ率推移の見通しについて
2016年、米国は利上げを行おうとしている。アメリカ経済は減速しているが、食品とエネルギー価格を除いたコアCPI(消費者物価指数)は上昇に転じており、このインフレのトレンドが長期的なものであれば、Fed(連邦準備制度)は経済の減速にもかかわらず、利上げを強行する必要に迫られる可能性がある。
そこでこの記事では一度、アメリカのインフレ率の現状とその展望、想定される利上げの時期や回数、そして利上げとインフレ率が株価やドル、金価格などに及ぼす影響を論じてみたいと思う。
ジョージ・ソロス氏: アメリカ経済は減速する、利上げは失敗する、マイナス金利は効かない
2016年1月のダボス会議でのジョージ・ソロス氏のインタビューについては既に報じているが、過去の記事に取り上げなかった部分で今後の世界経済の見通しを占うために重要だと思う箇所があったので、再度取り上げたい。以下は1月の記事である。
現在、金融市場は分岐点にいる。世界同時株安の後、米国株は持ち直し、中国バブル崩壊への市場の懸念も後退した。アメリカのインフレ率はエネルギー価格を除けば上昇している。このまますべてが上手く行くのだろうか? 利上げは順調に進むのだろうか? 投資家は判断を下さなければならないが、ソロス氏のアメリカ経済に対する見通しは非常に悲観的である。
ジョージ・ソロス氏の再帰理論で2016年のアメリカ経済の見通しを語る
2016年の世界経済については様々議論してきたが、今回は著名ファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏の再帰理論を使って米国経済の現状を分析してみたいと思う。