アメリカ大統領選挙の開票が進んでいる。初期の開票結果速報ではドナルド・トランプ氏の劣勢が伝えられたが、その後盛り返し、フロリダやオハイオ、ノースキャロライナなどのいくつかの重要な州でのトランプ氏優勢が伝えられている。
それでも票数はかなりの接戦となっているが、金融市場はほぼ全面的にトランプ氏当選を予想しているようである。
アメリカ大統領選挙の開票が進んでいる。初期の開票結果速報ではドナルド・トランプ氏の劣勢が伝えられたが、その後盛り返し、フロリダやオハイオ、ノースキャロライナなどのいくつかの重要な州でのトランプ氏優勢が伝えられている。
それでも票数はかなりの接戦となっているが、金融市場はほぼ全面的にトランプ氏当選を予想しているようである。
2016年はこれまで金投資を主なポジションとしてきたが、米国の利上げが佳境を迎えていることを踏まえ、新たなポジションを開始する。米国株の空売りと米国債の買いである。
わたしを含め、米国利上げの先行きを見守る投資家が心待ちにしていた7-9月期アメリカGDP速報値が発表された。実質GDP成長率は1.50%(前年同期比、以下同じ)となり、前期の確報値1.28%からやや持ち直したものの、昨年末にわたしが減速を予想して以来、アメリカの経済成長率は強いとは言えない状態が続いている。
Fed(連邦準備制度)のイエレン議長は明らかにアメリカ経済の減速を気にしているが、1.50%という数字は利上げを決めるにも撤回するにもやや中途半端な数字であり、したがっていつものように内訳を見てゆく必要がある。
フィッシャー副議長に続き、次はイエレン議長である。アメリカの利上げが議論されるなかで、わたしが2015年末から主張し続けてきたアメリカ経済の長期的減速トレンドが、Fed(連邦準備制度)の高官たちによってようやく認識されようとしている。
バーナンキ前議長やECB(欧州中央銀行)ドラギ総裁を教え子に持つことで知られるフィッシャー副議長が、アメリカ経済は長期的な減速局面にあるとするいわゆる「長期停滞論」に言及したことは既に報じたが、今度はイエレン議長である。
イエレン議長はボストン連銀が主宰する会議で講演を行った(原文英語)。昨今の経済減速は金融危機の余韻が続いているものであるとして分析する内容であり、タイトルは「金融危機後のマクロ経済研究」となっている。イエレン議長が2008年のリーマンショックを意識していることが伺える。
引き続き2008年のサブプライム・ローン危機の検証である。前回の記事では株式市場のバブル崩壊に先立ってアメリカの住宅価格バブルが下落を開始していた様子を説明した。
しかしバブル崩壊時に価格が上昇するものもある。今回は2008年前後における金相場とアメリカ長期国債の動きを検証したい。どちらも金融危機を原因として長期的な高騰を見せたことは同じなのだが、短期的には正反対の動きを見せている。
2008年の金融危機に関する書物を読み返している。量的緩和バブルの崩壊について、本気でタイミングを計り始めるべき時期が近付いているからである。
いわゆるリーマンショックにおけるバブル崩壊について、ここでももう一度検証しておくべきだろう。バブル崩壊はどのような順序で起きたのか? 崩壊の前兆となった経済統計は何であったか? この記事では当時の株価や住宅価格など、様々なデータを振り返ってみたいと思う。
金価格の下落については既に報じたが、この下落は基本的には利上げ観測の高まりによるアメリカ長期金利の急騰に反応したものであり、その意味では金利上昇に金融市場の他の部分はどう反応したのかを比較検討する必要があるだろう。
そして様々な市場を比較しながら眺めたとき、ふと不気味に思うことを見つけたので、今回はその点に重点を置きながら話をしたい。以下、順に様々なチャートを比べてゆく。
米国時間9月21日、アメリカの中央銀行であるFed(連邦準備制度)は金融政策決定会合であるFOMC会合を行い、利上げの見送りを決定した。
事前にイエレン議長やフィッシャー副議長を含むFed関係者からタカ派のコメントが出ていたことから利上げの有無が注目された会合であり、カンザスシティ連銀総裁ジョージ氏、クリーブランド連銀総裁メスター氏、ボストン連銀総裁ローゼングレン氏の3人が0.25%の利上げを主張したが、イエレン議長を含む多数により否決された。前回の会合で利上げを主張したのはジョージ氏だけだったが、利上げを主張するメンバーの数が増えたことになる。
共和党の大統領選候補ドナルド・トランプ氏がCNBCのインタビュー(原文英語)にてアメリカの金融政策を担うFed(連邦準備制度)を攻撃している。
利上げを支持するFed(連邦準備制度)高官らの発言にもかかわらず史上最高値付近を維持していた米国の株式市場が急落した。契機となったイベントは特に見当たらず、連銀総裁らは相変わらずアメリカ経済に強気の発言を繰り返してはいたが、フィッシャー副議長の「イエレン議長の発言は今年中に2度利上げする可能性に整合的」以上に強気の発言が新たに出たわけでもない。
それでも量的緩和とその後の利上げ懸念後退によって長年支えられてきたアメリカの株式市場は、利上げが今後も継続するのであれば暴落せざるを得ない。2016年中に1回の利上げであっても株価が史上最高値付近で推移していられるほど呑気な状況でもないはずであり、ある程度の急落は当然といったところだろう。