「株式市場」カテゴリーアーカイブ

ソロス氏発言への中国政府の馬鹿げた過剰反応に見る中国経済の実体

世界経済フォーラム(通称ダボス会議)での発言のために、著名ヘッジファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏が無用なトラブルに巻き込まれている。同業者として同情するばかりである。

ソロス氏は2016年1月に開かれたダボス会議でブルームバーグによるインタビューに答え、中国経済のバブルは既に崩壊しており、自分はアジアの通貨を空売りしていると発言した。詳細は以下の記事で取り上げている。

この発言に対して、中国政府は国営放送の新華社や中国共産党の機関紙などに怒涛の反論記事を載せており、それがWall Street JournalやFinantial Timesなどに取り上げられ、英語圏でもちょっとした話題になっている。

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ラリー・サマーズ氏: 米国の利上げは困難、ドル高で米国の需要は海外に流出する

米国の元財務長官で著名な経済学者であるラリー・サマーズ氏がCNBCの番組においてFed(連邦準備制度)の金融政策を批判している。

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ジョージ・ソロス氏: 2016年世界同時株安の原因は中国、中国経済のバブルは既に崩壊している

スイスのダボスで世界経済フォーラム(通称ダボス会議)が開催されるなか、著名ヘッジファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏がBloombergのインタビュー(英語)に答えているので、重要な部分を翻訳したい。

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ジム・ロジャーズ氏: 2016年世界同時株安はリーマン・ショックがいまだ続いていることを示している

著名投資家のジム・ロジャーズ氏がMidasLetterのインタビュー(原文英語)で2016年年始からの世界同時株安について話しているので、以下に要旨を翻訳したい。特に世界同時株安の原因が2008年以降の新しいものではなく、より長期の経済サイクルの影響によるものであると指摘している部分は重要である。

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世界同時株安で米国利上げはどうなる?: 市場急落で金利先物市場の利上げ織り込み回数が減少

報じているように、年初より株式市場が荒れているが、投資家にはS&P 500や日経平均の数字よりも注目すべきものがある。フェデラルファンド金利先物市場に織り込まれている米国利上げの回数である。

2015年12月に既に行われた1回の利上げを含め、米国の中央銀行であるFed(連邦準備制度)は2016年末までに4回の利上げを予定しているが、市場はそれをどれだけ信じているだろうか? 市場急落前の12月の数字も含め、市場の織り込みがどう変わったかを見てゆきたい。

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2016年世界同時株安はいつまで続くのか? 原因は何か? 米国利上げの影響は?

以前の記事では主にドル円について説明したが、一応株式市場の方も纏めておこう。しかしわたしの意見は2015年8月の株式市場急落の以前から一貫して予想していた通りであり、2016年においても何も変わっていない。ボラティリティの高い相場は量的緩和バブルが完全に崩壊するまで続くが、バブルの完全な崩壊はまだ先であるということである。

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ジョージ・ソロス氏: ギリシャ経済はユーロ圏にいる限り決して回復しない

引き続き、ドイツの週刊ビジネス誌Wirtschaftsによるジョージ・ソロス氏のインタビュー(原文ドイツ語)の翻訳である。今回はギリシャ問題の先行きについてである。

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ジョージ・ソロス氏: 中国経済のバブルはあと3年崩壊せずに持ちこたえるかもしれない

著名投資家のジョージ・ソロス氏がドイツの週刊ビジネス誌Wirtschaftsのインタビュー(原文ドイツ語)に答えている。恐らくは2016年で最初に公開された彼の論説ということになる。

話題は多岐にわたり、なかなか長いインタビューであるので、話題ごとに記事を分けて紹介したい。先ずはソロス氏が中国経済の先行きや、2015年の中国株の暴落などついて語った箇所から訳していこう。

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2016年1月始めの世界同時株安とドル円下落の原因について

2016年の基本的な戦略については既に書いたが、市場の動きが激しくなってきたので追記したい。

2016年の市場が始まって以来、株式市場は下落し、また為替市場ではドル円が下落している。年始には120円を超えていたドル円は、現在118円前半で推移している。

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量的緩和バブルを崩壊させるポートフォリオ・リバランスの逆流

2016年最初の記事は、2016年で一番重要な話題から始めよう。

2008年、サブプライム・ローン危機に晒された経済を支えるため、Fed(連邦準備制度)は世界大戦時以来のゼロ金利を敢行した。米国において、これは1929年の世界恐慌から1945年の終戦の前後にかけて行われたゼロ金利以来であり、実に約60年ぶりのことであった。米国の政策金利の長期チャートは以下の通りである。

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