2018年10月に始まった世界同時株安が反発トレンドを継続している。その中で1つ興味深いのは、米国株の反発に比べて日経平均の反発が弱いことである。
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世界同時株安を予想できた理由と株価下落の原因
2018年10月に始まった世界同時株安について、一度纏めておこうと思う。
ここでは急落が起こる何ヶ月も前から株価が暴落する理由について詳しく説明してきたので、ここの読者には同じことの繰り返しになってしまうが、状況を整理することは必要だろう。
バブルの頂点で日経平均は上昇、空売りを淡々と継続
日経平均が上昇している。面白いのは、新興国危機が叫ばれる中で世界市場の反発を主導しているのが日本株だということである。
リーマンショック以来の天井を形成中
さて、今は恐らく2008年の金融危機以来、もっとも面白く、もっとも重要なタイミングではないか。リーマンショック以後、量的緩和によって醸成されてきた巨大バブルが大天井を形成しようとしているからである。
トルコリラ暴落も、トランプ大統領の貿易戦争も、何も関係がない
市場がやや荒れている。ドル円は順当に下落しており、日経平均も値動きが荒々しくなってきた。
主流メディアではトルコリラの暴落が原因だとか、トランプ大統領の貿易戦争が原因だとか、色々言われているが、そうしたものは一切本質的な原因ではない。すべてはアメリカの金融引き締めによって、2008年以来ばら撒かれた量的緩和マネーが大量流出しているのである。
日本の株式市場の崩壊はもう始まっている
アメリカが金融引き締めを開始してから2年以上が経過している。利上げとともに量的緩和の逆回転である量的引き締めも行なっているが、少なくとも先進国の主要な株価指数はいまだ史上最高値付近からそれほど下落しておらず、日経平均などだけを見ていると金融引き締めは問題なかったのではないかと思うかもしれないが、世界の市場を見渡してみれば暴落の日が着実に近づいていることが分かるということを、ここ最近連日書いている。
これまで様々な世界市場のチャートを交えて説明してきたが、今回は日本の株式市場における暴落の論拠となるデータを提示したいと思う。暴落の影はもう日本まで来ているのである。
2019年へのドル円のレート推移予想と空売り開始
さて、そろそろ新しいポジションを始めてみようと思う。ドル円の空売りである。
2018年、アメリカでは金融引き締めが続いている。利上げによって政策金利は2%まで上昇し、それに加えて量的緩和を逆回転させるマネタリーベース縮小は、量的緩和と同じ速度で世界の金融市場から毎月資金を引き揚げ続けている。
株式市場と長期金利が急落、原因はイタリアではなく金融引き締め
もう去年からこういう相場になると言い続けているのだが、実際にそうなるまではなかなか理解されないものである。
さて、2月に世界同時株安を引き起こした原因であるところのアメリカの長期金利が面白い動きをしている。米国株も急落しているが、日本株や欧州株、新興国株などがそれよりも数日前から下落を始めているのは読者もご存知の通りだろう。
世界同時株安: 今後の大きな資金の流れを解説する
2018年2月初頭に始まったアメリカ発の世界同時株安だが、今後の動向を予測するためにはアメリカの(あるいは日本の)株式市場だけを見ていてはどうにもならない。根本的な原因となったアメリカ長期金利のチャートを見ることも勿論大事だが、それだけでもこの状況の全体図を見ることは出来ないのである。
したがって、この記事では世界中の様々な金融市場のチャートを見比べた上で、世界の資金の大きな流れがどうなっているのか、それが今後どのようになってゆくのかを解説したい。
ドル円急騰、金価格下落の理由と今後の相場見通し
ドルが急騰した。一時110円近辺まで落ち込んでいたドル円は113円台半ばまで上昇し、数カ月の間1,260ドルの下値を割ることのなかった金価格は、レンジを下離れて1240ドル台で推移している。この動きについて、世界市場の様々なチャートを交えながら解説したい。