ドナルド・トランプ新大統領は、2014年のロシアによるクリミア併合以来、アメリカがロシアに課してきた経済制裁をトランプ政権が解除する可能性に言及した。実現すれば投資家にとって大きな投資機会となる可能性がある。
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2017年1月、ドル円と米国長期金利チャートが示すトランプ相場の資金の流れ
前回の記事では米国株について取り扱ったが、今回の記事ではドル円である。より厳密に言えば、ドル円を眺めていて少し気になったことを共有しておきたい。
イタリア改憲国民投票否決はユーロ圏離脱の始まり
日本のメディアでどれだけ報じられているのかは分からないが、12月4日、イタリアはレンツィ首相の提案した改憲案に関する国民投票を行い、イタリア国民は改憲案を否決した。レンツィ首相はこの改憲案が否決されれば辞任すると主張しており、否決が明らかになるとその通り辞意を表明した。
これだけ聞くと内容や背景が分かりづらいが、しかし今回の国民投票はイタリアのユーロ圏離脱に繋がるものであり、ヨーロッパの政情を占う上で重要な出来事であるので、この記事で説明してゆきたい。
ガントラック氏: ドルは下落する、金利上昇は限界、金価格は短期的に上昇する
Reuters(原文英語)の伝えるところによれば、新債券王と呼ばれるDoubleLine Capitalのジェフリー・ガントラック氏が再びトランプ相場への警鐘を鳴らしている。彼によれば、トランプ相場は「勢いを失っている」とし、金利低下に賭けるポジションを開始したことを明らかにした。
トランプ相場: ジム・ロジャーズ氏が日本株買い転換、ドル円120円は「有り得る」
ジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを設立したジム・ロジャーズ氏が、アメリカ大統領選挙におけるトランプ氏勝利を受けて日本株を買い持ちしていることを明らかにした。アベノミクス初期に日本株を買い、その後売却したことを公にしていたロジャース氏は、トランプ次期大統領の経済政策を受けて投資方針を再び転換したことになる。
トランプ氏勝利後の世界の金融市場チャート一覧
アメリカ大統領選挙でトランプ氏が当選してから世界の金融市場は大きく変化した。アメリカの政治的転換の影響を受けて、株価も金利も為替も目覚ましい動きをしている。
トランプ政権の経済政策についてはまだ詳細が明らかになっているわけではないが、投資家にとって現状の市場の反応を幅広く把握しておくことは重要だろう。よって一度、米国株や金利、ドルの動きなどの基本的なところから、メキシコなど新興国の為替、ヨーロッパや中国の市場まで、一度包括的に取り上げてみたい。
アメリカ大統領選挙開票: トランプ氏優勢でドル円暴落、株式市場も暴落
アメリカ大統領選挙の開票が進んでいる。初期の開票結果速報ではドナルド・トランプ氏の劣勢が伝えられたが、その後盛り返し、フロリダやオハイオ、ノースキャロライナなどのいくつかの重要な州でのトランプ氏優勢が伝えられている。
それでも票数はかなりの接戦となっているが、金融市場はほぼ全面的にトランプ氏当選を予想しているようである。
金価格と一緒に下落したものは? 世界の金融市場チャート一覧
金価格の下落については既に報じたが、この下落は基本的には利上げ観測の高まりによるアメリカ長期金利の急騰に反応したものであり、その意味では金利上昇に金融市場の他の部分はどう反応したのかを比較検討する必要があるだろう。
そして様々な市場を比較しながら眺めたとき、ふと不気味に思うことを見つけたので、今回はその点に重点を置きながら話をしたい。以下、順に様々なチャートを比べてゆく。
日銀の総括検証は緩和縮小か、量と金利の景気刺激効果の比較
日銀は2016年9月の決定会合で金融政策の総括検証を行い、これまでマネタリーベースを増やす量を調節することで緩和の度合いを操作していたものを、これからは長期金利に目標を定めて国債の買い入れを行うことで緩和を行うという金利操作目標を導入すると発表した。
これを受けて市場はやや困惑している。発表直後には1-2円ほど円安で反応したドル円も、その時の水準から徐々に下落しつつある。
ドルバブル崩壊: 9月FOMCがドル高の最後の機会となる可能性
利上げの有無にかかわらずである。ドル円などにポジションがある読者にはいくらか有用な記事となるだろう。