引き続きアメリカ経済の現状を確認してゆく。前回の記事では個人消費を扱ったので、今回は消費者物価指数である。
続きを読む 米国経済、低金利がインフレに効いていない「米国の経済統計」カテゴリーアーカイブ
米国経済、個人消費は引き続き減速中
建前としては米中の通商合意第1段階によってアメリカの株式市場が市場最高値を更新する中で、その上昇に根拠がないことはこれまで指摘してきた通りである。
しかし株価が実体経済に好影響を与えるということもある。よって今回の記事ではアメリカの実体経済がどうなっているかを見て行きたい。
続きを読む 米国経済、個人消費は引き続き減速中2019年の株高が本物のリスクオンではない理由
2018年の世界同時株安から株価は回復し、米国株はいまだ市場最高値付近にある。以下の記事に書いたように昨年の株安の原因となったのはアメリカの金融引き締めだが、それも今は停止されている。
今年は利下げも3回行われ、株価は戻り、株安の原因は取り除かれたように見えるが、市場全体を見渡してみると不吉な要素がいくつか見受けられる。
続きを読む 2019年の株高が本物のリスクオンではない理由世界経済の成長は株価に依存している
世界経済が鈍化している。2018年に世界同時株安が起こったとき、実体経済はむしろ絶好調だった。しかしそれから1年が経過し、世界経済は本当に鈍化しつつある。
大手メディアでは、世界経済が鈍化し始めているから株価が急落したのだということになっている。しかし実際には因果関係が逆である。株価が下落したから世界経済が鈍化し始めたのである。
続きを読む 世界経済の成長は株価に依存しているアメリカ経済の好景気が量的緩和バブル崩壊の原因となる
世界同時株安が続いているが、中心となっているのはアメリカなので、アメリカの実体経済が今どうなっているかについて説明してしまおう。丁度良いタイミングで7-9月期のGDP速報値が発表されている。
ここの読者には周知の事実だが、アメリカの実体経済は非常に好調である。ただ、世の中では「経済が好調だから株価は大丈夫」などという妄言が流布されているようだが、まったくの嘘である。むしろ好調なアメリカ経済こそが世界同時株安の原因となったのである。
4-6月期アメリカGDPで株式市場崩壊のシナリオが近づいた
2018年第2四半期のアメリカ実質GDP成長率は2.85%(前年同期比)となり、前期確報値の2.58%から加速した。ただ、前期の確報値は速報値の2.86%から下方修正されているため、最近のアメリカGDP成長率は3%に届かない所で安定している感がある。
いつものようにGDPの分析をやっていくが、今回のデータで筆者は世界の株式市場の崩壊シナリオが近づいたと判断している。最後の結論のところに書いてあるので、楽しみにしながらそこまで読んでもらいたい。
上がり続ける米CPIが利上げ停止を難しくする
2018年ではマネタリーベースの縮小と利上げというアメリカの金融引き締めが続いている。金融市場はアメリカの中央銀行に資金を吸収されながら推移しており、去年から報じているようにその金融引き締めが世界市場を不安定にしている。
しかしながら、アメリカの中央銀行に相当するFed(連邦準備制度)は6月のFOMC会合で既に政策金利を2%まで利上げしており、金利が上がりすぎると株式市場に大きな影響が出ることから、今後は利上げがどこで止まるのかということが焦点となってくる。
アメリカGDPは2018年1-3月も絶好調、長期金利は年内上昇継続へ
2018年、アメリカの中央銀行に相当するFed(連邦準備制度)が強力な金融引き締め政策を継続する中、株式市場は年内の高値をいまだ大きく下回って推移している。この状況が続くかどうかはアメリカの金融引き締めがいつまで続くかによると言えるが、アメリカのGDPを見る限り、この状況は年内ずっと続く可能性が高くなってきたようである。
個人消費にアメリカ経済減速の兆し、利上げは止まらず
利上げとマネタリーベース縮小というアメリカの金融引き締め政策が続く中、株式市場はやや荒れている。
しかしパウエル新議長の率いるFed(連邦準備制度)は株式市場の下落を無視して金融引き締めを続行する意向を表明しており、投資家としては中央銀行の今後の動向が気になるところだろう。このまま引き締めが続き、市場は下落してゆくのか? 中央銀行が株式市場に反応しない以上、利上げを止めることが出来るとすれば、それはアメリカの実体経済が減速する場合である。
2018年アメリカ経済が強い理由、ある経済指標が金融危機の水準に
2018年のアメリカ経済は強い。Fed(連邦準備制度)が利上げをし、金利が上がっているにもかかわらず最新のGDP統計は2.50%となっている。