2016年に入ってからも軟調が続いているエネルギー価格だが、これまでも書いてきた通り、原油と天然ガスの価格見通しは米国シェール産業とOPECの動向次第である。
OPECについてはサウジアラビアやイランなどの協調がどう進むかを見なければならないが、シェール産業の今後の産出量を知るためには各社の決算を追いかけてゆく必要がある。したがって本稿では、2月後半に発表されたシェール企業の決算を纏めたい。
2016年に入ってからも軟調が続いているエネルギー価格だが、これまでも書いてきた通り、原油と天然ガスの価格見通しは米国シェール産業とOPECの動向次第である。
OPECについてはサウジアラビアやイランなどの協調がどう進むかを見なければならないが、シェール産業の今後の産出量を知るためには各社の決算を追いかけてゆく必要がある。したがって本稿では、2月後半に発表されたシェール企業の決算を纏めたい。
サウジアラビアなどOPEC加盟3カ国とロシアの間で、原油の生産量を1月時点の数値で固定する条件付き合意がなされたことについて、同じく産油国であるイランが支持を表明した。
サウジなど4カ国の同意は、他の産油国もそれに従う場合のみ実行されるという条件付きであり、これはイランの同意が必要であることが含まれているが、アメリカの経済制裁により実質的に禁止されていたイランの原油輸出はようやく再開が可能になったばかりであり、イラン自身は1月の数値での固定については合意はできないとしている。しかしサウジやロシアもそれは分かっているはずであり、イランに対し何らかの譲歩がなされるのではないかとの憶測が市場を飛び交っているが、これはまだ憶測である。
しかしながら、産油国、それもOPEC加盟国と非加盟国が話し合っているということ、そしてこれまで減産にもっとも否定的であったサウジが、生産量の調節に意欲を見せていることは、今後の原油価格を占う上で重要なニュースである。
金価格の上昇が止まらない。2016年1月からの世界同時株安を受け、米国が利上げできなくなる観測が市場を支配し始めたことで、米国の金融引き締めを織り込んで暴落していた金価格が急反発している。金価格の見通しを書いた記事で述べたシナリオ通りであり、個人的なトレードとしても恐らくは数年に一度の大成功である。
日銀の追加緩和も虚しく、世界同時株安に引きづられてどの国の株式市場も下げているが、これらの動きは一つの国の市場だけを見て理解できるものではなく、世界の株式市場、債券市場、為替市場、商品市場が互いに影響しあった結果なのである。
しかしながら、海外の市況をチェックせずに日経平均やドル円だけを見ている日本の投資家も多いと思うので、この記事では日本の市場に影響を与える海外の市場のチャートのうち主なものを紹介してゆきたい。
2015年第4四半期のGDP速報値でアメリカ経済の減速が確認されたことにより、元々保有していた金のポジションを拡大した。米国の利上げが金融緩和に逆戻りするとの確信を得たからである。
2008年の金融危機の後、米国の量的緩和で暴騰した金価格は、Fed(連邦準備制度)が量的緩和を停止し、更には利上げへと進んだことで半値近くに暴落している。しかし米国の利上げは成功しない。そしてそうなれば金価格は再び高値へと向かうだろう。
さて、上記に紹介したジム・ロジャーズ氏のインタビュー(原文英語)のうち、世界同時株安に関する部分は訳したが、金の予想に関する部分はまだであったので、そちらも紹介しておきたい。
米国のWTI原油価格が遂に30ドルを割った。これまで報じてきた通り、原油価格は米国のシェール革命による供給過剰で暴落しているが、原油が永遠に下がり続けるということはないので、この原油安が何処で反発するかということが投資家にとって問題となる。
Janus Capital (NYSE:JNS; Google Finance)のTwitterアカウントにて、著名債券投資家のビル・グロス氏が市場に関する新たなコメントをしているので紹介したい。
原油価格とアメリカ経済についての予測を既に書いたので、ようやく2016年の金価格の見通しについて話すことができる。
金は2017年には暴騰するが、問題はいつ買うべきかということである。何度も言うように、金を購入するタイミングがこれから数年の投資家のパフォーマンスを大きく左右する。
2016年の金価格はどうなるだろうか? 金価格の動向を予測する上で考えなければならないのは以下の3つである。 続きを読む 2016年金価格の推移予想: 金は暴騰するがいつ買うべきか? 利上げの影響と米国経済の動向
著名投資家のジム・ロジャーズ氏がブルームバーグのインタビュー(英語)に答えている。米国の利上げが行われた後、2016年の金融市場がどうなってゆくのかについて興味深い話をしているので取り上げたい。個人的には同意する部分もやや異議のある部分もあるが、それも含めて見てゆこう。
利上げは株式市場の終わり
先ず、利上げについてはこう答えている。 続きを読む ジム・ロジャーズ氏が利上げ後の相場を語る: 2016年のドル、株式、債券、金、原油、ハイイールド債