ギリシャなどが無茶な要求を始めたことで、ユーロ圏におけるドイツの負担は日々増しているように見えるが、それでも最終的に利益を得るのは経済が強いドイツである。
何度も書いてきたように、量的緩和とは中央銀行が国債などリスクの低い証券を買い占めることで、家計や保険会社などを国債市場から追い出し、社債や不動産、株式など、よりリスクの高い証券に資金を移させるポートフォリオ・リバランス政策である。
これは、量的緩和が行われている限りは、流動性が潤沢な債券市場から株式市場へと資金が溢れ出てくる構図となるが、中央銀行が債券市場から撤退するや否や、債券と株式が資金を求めて争い合う綱引きの様相となり、したがってこのバブルのツケは何処かの市場がいずれ払わなければならない。 続きを読む ドイツだけが量的緩和バブルを軟着陸させられるかもしれない