2017年1-3月期の米国GDP統計速報値が公表された。トランプ政権にとって最初の四半期となり、選挙公約となっていた経済政策はまだ実行されていないものの、政策への期待が金融市場や企業活動、消費行動への影響が現れた経済統計であると言える。
「債券市場」カテゴリーアーカイブ
ガントラック氏: 長期金利は2%以下まで下落する
トランプ相場における長期金利の動きを見事に当て続けてきた債券投資家のガントラック氏が、長期金利のさらなる下落を予想している。アメリカの長期金利が更に下落するということは、ドルの下落、そして間接的には金価格の上昇を意味している。
トランプ相場で沈み始めた個人消費、貯蓄率が語るアメリカ消費者の財布の紐
金融市場でトランプ政権の経済政策への期待が剥落してゆくなか、ドルは下落し、米国株も上昇を躊躇するようになっている。
しかし、いずれにしても経済政策が実現するのは少なくとも数ヶ月か半年は先のことであり、投資家にとって当面重要なのは、それまでにアメリカの実体経済はどうなってゆくのかということである。
遠からず発表されるGDP統計に先立ち、トランプ相場が始まってから数ヶ月分の経済統計が発表されているので、そちらを眺めることでアメリカの経済成長の行方を先取りしたい。
ビル・グロス氏: 米国株もジャンク債も高過ぎる、経済成長は過去のもの
債券王ビル・グロス氏がトランプ相場で株高、金利高となった金融市場に警鐘を鳴らしている。
もう一人の著名債券投資家ガントラック氏もトランプ相場の巻き戻しを予想しているように、金融市場はトランプ政権の政策実行能力を疑問視し始めているなか、グロス氏はより長期的な視点から警告している。
トランプ大統領: オバマケアは爆発する
トランプ政権は選挙中の公約通り、オバマ前大統領の始めた国民皆保険制度のオバマケアを廃止し、新たな制度を作る法案を提案して議会を通そうとしていたのは報じていた通りだが、結局トランプ大統領は身内であるはずの共和党議員の説得に失敗し、採決にも至らず法案を取り下げた。
ジム・ロジャーズ氏: 次の利上げで株式市場は崩壊する
3月のFOMCは予想通り利上げ決定となったが、今後の米国利上げと株価見通しについて著名投資家のジム・ロジャーズ氏がSprott Money Newsのインタビュー(原文英語)で語っている。
3月のFOMC会合結果は利上げ決定、声明文とドットプロットはややタカ派もドルが下がった理由
米国時間3月15日、米国の金融政策を司るFed(連邦準備制度)はFOMC会合で2008年以来3度目となる利上げを決定した。利上げ自体は事前の予想通りであり、これについては報じてある。
ただ、その後の市場の動きについては少し説明が必要だろうと思うので、この記事ではその点について述べてゆきたい。
3月15日FOMC会合の米国利上げは織り込み済み
3月14-15日、アメリカの金融政策を担うFed(連邦準備制度)は政策決定会合であるFOMC会合を開き、政策金利に関する決定を行おうとしている。
国債や社債の金利はどう決まるのか? 決定要因と計算式の説明
グローバルマクロ投資入門記事である。前回の記事では債券とは何かということについて説明した。債券の価格と金利の関係については理解してもらえたものと思う。
続くこの記事では、国債や社債などの債券の金利が実際に市場でどのように決まるのか、決定要因や計算式は何かということについて説明してゆきたい。
債券とは何か? 価格下落で金利が上昇するのはどういう計算か?
グローバルマクロ投資入門記事である。投資におけるグローバルマクロ戦略とは、世界経済の動向を予想し、株式や為替、債券などに複数の国と市場にまたがって投資するヘッジファンドの投資戦略であり、ここでは金融市場について何も知らない投資初心者が、最終的には機関投資家と同じ視点でグローバルマクロ投資を行なってゆけるように入門記事を逐次書いてゆきたいと思っている。