「債券市場」カテゴリーアーカイブ

金価格下落の理由、今後の相場予想とバブルシナリオ再点検

金価格が急落した。金相場だけではなく円やユーロなども下落しているため、利上げ懸念が再燃してドル高になったと簡単に説明することも出来るが、ゴールドに賭けている投資家にとっては金価格に影響を与える経済指標の短期的推移を厳密に点検した上で、金相場の状況がどうなっているのかをより詳細に把握しておくべきだろう。そうでなければ上がり下がりを曖昧に理解したまま一喜一憂する賭博師になってしまう。

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元米国財務長官サマーズ氏: アメリカの利上げは不要、現行の金融政策は矛盾している

元米国財務長官で経済学者のラリー・サマーズ氏が自身のブログ(原文英語)でアメリカの金融政策を担うFed(連邦準備制度)に対して苦言を呈している。Fedは長らく利上げを行うと主張してきているが、その目的は2015年12月に一度利上げをしたのを最後に果たされていない。

サマーズ氏は以前よりFedの経済モデルが時代遅れのものであり、世界経済に存在するデフレリスクを適切に考慮していないとして批判を続けてきたが、今回の記事ではFedの抱える矛盾をよりあからさまに指摘している。

記事ではサマーズ氏はFedに対して4つの注文を付けている。以下、順に見てゆこうと思う。

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日銀の総括検証は緩和縮小か、量と金利の景気刺激効果の比較

日銀は2016年9月の決定会合で金融政策の総括検証を行い、これまでマネタリーベースを増やす量を調節することで緩和の度合いを操作していたものを、これからは長期金利に目標を定めて国債の買い入れを行うことで緩和を行うという金利操作目標を導入すると発表した。

これを受けて市場はやや困惑している。発表直後には1-2円ほど円安で反応したドル円も、その時の水準から徐々に下落しつつある。

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9月FOMC会合結果速報: 利上げ見送り、年内の利上げはどうなるか

米国時間9月21日、アメリカの中央銀行であるFed(連邦準備制度)は金融政策決定会合であるFOMC会合を行い、利上げの見送りを決定した。

事前にイエレン議長やフィッシャー副議長を含むFed関係者からタカ派のコメントが出ていたことから利上げの有無が注目された会合であり、カンザスシティ連銀総裁ジョージ氏、クリーブランド連銀総裁メスター氏、ボストン連銀総裁ローゼングレン氏の3人が0.25%の利上げを主張したが、イエレン議長を含む多数により否決された。前回の会合で利上げを主張したのはジョージ氏だけだったが、利上げを主張するメンバーの数が増えたことになる。

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9月日銀決定会合結果: 総括検証は銀行株への配慮以外に意味はなし

9月21日、日銀は金融政策決定会合で政策の総括検証を行い、マネタリーベースの増加目標を撤回し、短期金利のほかに長期金利の目標値を設定する長短金利操作の方針を発表した。

様々なメディアが今回の政策決定の大枠を大仰に伝えているが、日銀が今回やったことは以下のことだけである。

  • 国債の年間買い入れ額(マネタリーベース増加量)の目標値を撤廃
  • 長期金利が一定値より上がらないように国債を買い入れる方針を表明

つまり、国債の買い入れ方を変更するということである。個人的には日銀のやることなどかなり以前から気に留めていないし、今回の変更も取るに足らないものと考えているが、この記事では一応この変更が金融市場に与える影響についてざっと考察する。

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レイ・ダリオ氏が語る米国利上げの危険性と日銀の追加緩和が効かない理由

世界最大のヘッジファンドBridgewaterを運営するファンドマネージャー、レイ・ダリオ氏がCNBCの主催するDelivering Alpha会議(原文英語)でアメリカの利上げと世界経済に残された金融緩和の手段について語っている。世界中の投資家が米国利上げの影響と金融政策の先行きについて注目する中で発せられたダリオ氏の意見は、多くの投資家にとって傾聴に値するだろう。

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アメリカ利上げ懸念で米国株暴落か

利上げを支持するFed(連邦準備制度)高官らの発言にもかかわらず史上最高値付近を維持していた米国の株式市場が急落した。契機となったイベントは特に見当たらず、連銀総裁らは相変わらずアメリカ経済に強気の発言を繰り返してはいたが、フィッシャー副議長の「イエレン議長の発言は今年中に2度利上げする可能性に整合的」以上に強気の発言が新たに出たわけでもない。

それでも量的緩和とその後の利上げ懸念後退によって長年支えられてきたアメリカの株式市場は、利上げが今後も継続するのであれば暴落せざるを得ない。2016年中に1回の利上げであっても株価が史上最高値付近で推移していられるほど呑気な状況でもないはずであり、ある程度の急落は当然といったところだろう。

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金利先物市場は米国利上げをどの程度信じているのか?

アメリカ利上げである。アメリカ経済の減速が始まっているにもかかわらず、イエレン議長を始めとするFed(連邦準備制度)の関係者が続々と利上げを支持するシグナルを送っており、市場関係者は実体経済に対して強すぎる金融引き締めが金融危機を引き起こすのではないかという懸念を抱えているところだろう。以前説明した通り、2008年のサブプライムローン危機もそのようにして起きたのである。

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バブルになる日本経済、GDPは不動産と政府消費が主導しゼロ成長からやや持ち直し

日本の第2四半期(4-6月期)のGDP統計の速報値が公表され、実質GDP成長率は0.60%(前年同期比、以下同じ)となり、前期確報値の0.13%よりやや持ち直した。

2016-2q-japan-real-gdp-growth

ただ、ほとんどゼロ成長に近いことは変わりなく、内訳も良い内容とは言いがたい。順に各項目を見てゆこう。

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ジャネット・イエレン氏: アメリカ経済は1970年代のスタグフレーションを繰り返してはいない

以下はFed(連邦準備制度)の現議長ジャネット・イエレン氏がサンフランシスコで行った講演(原文英語)の抜粋である。

1970年代のスタグフレーションの亡霊がその醜い頭をもたげているとの懸念が聞かれる。スタグフレーションとは、賃金と物価の上昇スパイラルによって生じると考えられており、それは中央銀行の金融政策への信頼が失われ、期待インフレ率を制御できなくなることで悪化することがある。

最初に種明かしをしておくが、これは2016年に行われた講演ではない。しかしこれがいつの講演かを言う前に、2%を超えて加速するアメリカのコアCPIと賃金のグラフを眺め、最近の好調な雇用統計を念頭に置きながらこの講演の続きを読んでもらいたい。

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