アメリカの中央銀行に相当するFed(連邦準備制度)は3月20日から21日(米国時間)まで金融政策決定会合であるFOMC会合を開催し、新たに決定した金融政策を21日に公表する。
今回の会合はFedの新議長に就任したパウエル議長が率いる初のFOMC会合であり、株式市場が世界同時株安で揺れる中、投資家の注目を集める会合となっているが、今回の会合にはハト派(金融緩和寄り)、タカ派(金融引き締め寄り)の両方向にそれぞれリスクシナリオがあるので、それを説明したい。
アメリカの中央銀行に相当するFed(連邦準備制度)は3月20日から21日(米国時間)まで金融政策決定会合であるFOMC会合を開催し、新たに決定した金融政策を21日に公表する。
今回の会合はFedの新議長に就任したパウエル議長が率いる初のFOMC会合であり、株式市場が世界同時株安で揺れる中、投資家の注目を集める会合となっているが、今回の会合にはハト派(金融緩和寄り)、タカ派(金融引き締め寄り)の両方向にそれぞれリスクシナリオがあるので、それを説明したい。
2018年2月の初めから始まった世界同時株安だが、株式市場はその後反発し、落ち着きを取り戻したように見える。相場はこのまま何事もなかったように上昇相場に戻っていくのかということが投資家の関心事となっているが、2月の株安を事前に予想していた債券投資家ジェフリー・ガントラック氏は下落方向の予想をしているようである。
利上げとマネタリーベース縮小というアメリカの金融引き締め政策が続く中、株式市場はやや荒れている。
しかしパウエル新議長の率いるFed(連邦準備制度)は株式市場の下落を無視して金融引き締めを続行する意向を表明しており、投資家としては中央銀行の今後の動向が気になるところだろう。このまま引き締めが続き、市場は下落してゆくのか? 中央銀行が株式市場に反応しない以上、利上げを止めることが出来るとすれば、それはアメリカの実体経済が減速する場合である。
アメリカ発の世界同時株安が継続している。表向きの理由はFed(連邦準備制度)のパウエル議長の発言などだが、そうした直接的な材料がなかったとしても同じような動きになったことだろう。
連日報じている通り、世界のあらゆる金融市場は画一的な動きを見せるようになっている。例えば米国株と原油価格がこれほど密接な相関関係を見せるのは、その2つの市場がともに急騰しともに暴落した2008年以来のことである。そしてその相関はメジャーな市場だけではなく、ビットコインなどの価格動向にも及んでいる。
何度も書いている通り、この奇妙な相関関係に着目することは今後の金融相場を予想する上で非常に重要になる。
アメリカの金融政策を決定するFed(連邦準備制度)の利上げとバランスシート縮小という金融政策によってアメリカの長期金利が上昇し、株式市場も不安定になる中、ドルが下落している。為替相場の教科書では、金利が上昇する国の通貨は高金利を求める資金が流入することで上昇することになっているが、2018年には逆の現象となっている。
その原因は様々な批評家が様々な推測をしているが、どれも的を射ていないように思う。遅くはなってしまったが、筆者はその原因にようやく確信が持てたので、この記事で検証してみたい。
これまで書いてきた通り、ここでは昨年から金融引き締め相場におけるジャンク債の下落を予想し、そして2月の世界同時株安でそれは的中した。
しかし筆者の他にジャンク債の下落を的中させた人物がいる。かつてジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを立ち上げた投資家ジム・ロジャーズ氏である。
2018年2月初頭に始まったアメリカ発の世界同時株安だが、今後の動向を予測するためにはアメリカの(あるいは日本の)株式市場だけを見ていてはどうにもならない。根本的な原因となったアメリカ長期金利のチャートを見ることも勿論大事だが、それだけでもこの状況の全体図を見ることは出来ないのである。
したがって、この記事では世界中の様々な金融市場のチャートを見比べた上で、世界の資金の大きな流れがどうなっているのか、それが今後どのようになってゆくのかを解説したい。
アメリカ発の世界同時株安が進んでいる。株価下落の原因は、これまで報じている通りアメリカ長期金利の上昇によって投資家の資金が株式から金利の上がった国債に流出したことである。
したがって市場の関心は、利上げとバランスシート縮小という金融引き締め政策を開始したイエレン前議長の後を引き継いだFed(連邦準備制度)のジェローム・パウエル新議長がこの市場下落にどう対応するかということだが、そのパウエル議長が就任後初の講演を行った。Fedの議長の講演は金融政策決定会合(FOMC会合)の声明文と同じように今後の金融政策の手がかりを示すものであるので、声明文と同じようにレビューしてゆきたい。
2月の初めよりアメリカ初の世界同時株安が続いている。米国株は高値から10%ほど急落し、日経平均など他の国の株価指数もほとんどが下落となっている。
株式投資家にとっての関心事は、当然ながら今後の株式市場の動向ということになる。明日や明後日の株価を正確に予想することは出来ないが、中期的な予想についてはある程度の道筋を示すことが出来るだろう。以下に説明したい。