12日にはスペインとポルトガルの財政について前向きなニュースがロイターにより報じられた。先ず、スペインは10年債を発行し、短期国債からの乗り換えを行った。90億ユーロの募集に対して180億ユーロ以上の応募が投資家から寄せられた。ECB(欧州中央銀行)の金融緩和を受け、スペイン国債の利回りが低下していることから、現状はスペインにとっては、以前発行された利回りの高い短期債から長期債に乗り換え、短期的な債務懸念を払拭する好機である。 続きを読む スペインとポルトガルの資金繰りは改善している
globalmacroresearch のすべての投稿
ワコム続報: ゴールドマン、ドイツ銀行ともに買い戻さず、空売り残高は合計6.05%に
ワコム (TYO:6727)の株価と出来高は金曜と月曜に急騰したが、11日に今週月曜までの空売り残高が公開され、売りを仕掛けているゴールドマン、ドイツ銀行ともに、空売り残高がほとんど変わっていないことが分かった。発行済株式総数比で、ゴールドマンの残高は変わらず4.51%、ドイツ銀行は金曜に0.06%減らして1.54%、2社合計で6.05%である。昨日と今日で大口の取引らしき出来高が見受けられないことから、売り方は株価が上がった後もこの売り残をこのまま抱えているものと思われる。 続きを読む ワコム続報: ゴールドマン、ドイツ銀行ともに買い戻さず、空売り残高は合計6.05%に
ワコム続報: 朝方に100万株の買い、売り方の買い戻しか
9日の寄り付きから10分ほどで、ワコムに合計100万株ほどの買い注文が入った。現在587円。直近30日の平均出来高の40%ほどの注文が、寄り付き後の短時間で捌かれたことになる。 続きを読む ワコム続報: 朝方に100万株の買い、売り方の買い戻しか
個別銘柄フォローアップ: ワコム、平和不動産、Gecina、CNNC International
以前に紹介した銘柄のレビューである。 続きを読む 個別銘柄フォローアップ: ワコム、平和不動産、Gecina、CNNC International
グローバルマクロ戦略によるリスクヘッジの方法
グローバルマクロ戦略とは、マクロ経済情勢の変化に乗じて、為替、株式、債券、商品などに、買い・売りの両面から仕掛ける投資法である。ヘッジ・ファンドが用いる戦略は、市場全体の騰落に極力依存せず、様々なリスクをヘッジしてリターンを上げられることで知られているが、本稿ではグローバルマクロ戦略でどのようにリスクがヘッジできるかを、現在の市場における具体例に則って説明する。 続きを読む グローバルマクロ戦略によるリスクヘッジの方法
ECBがマイナス金利とLTROを発表、マネタリーベースを拡大へ
5日に開かれたECB(欧州中央銀行)の会合では、中銀預金金利が0%から-0.1%に引き下げられ、マイナス金利が導入された。これを受けてユーロドルは1.356まで下がり、その後ドラギ総裁の会見が始まると1.3503まで下落、しかしその後速やかに値を戻し、現在では会見前の水準を上回る1.366付近で取引されている。
この会見での一番の要点は4,000億ユーロのTLTRO(局所的長期資金供給オペ)であろう。これは決して少ない額ではなく、マネタリーベースを34%前後引き上げる効果がある。 続きを読む ECBがマイナス金利とLTROを発表、マネタリーベースを拡大へ
ECBの会合前に見るユーロ、ドイツ国債、不動産株
日本時間で5日の20時45分からECB(欧州中央銀行)の金融政策決定会合が予定されている。この会合は、前回の会合でドラギ総裁が金融緩和の可能性に言及したことで非常に注目されている。 続きを読む ECBの会合前に見るユーロ、ドイツ国債、不動産株
[個別銘柄] Fomento de Construcciones y Contratas (BM:FCC): スペインの建設会社、ソロス氏、ゲイツ氏が投資
Fomento de Construcciones y Contratas (MB:FCC)
概要
Fomento de Construcciones y Contratasはスペインの大手建設会社である。スペインの建設株は、住宅バブル崩壊以降、最高値の数分の一の株価まで暴落しており、現在の欧州における反緊縮財政の動きが業績反転の契機となれば、歴史的な買い場となるだろう。ちなみに本銘柄には、ジョージ・ソロス氏やビル・ゲイツ氏が業績回復を見越して大口の投資をしたことが報じられている。 続きを読む [個別銘柄] Fomento de Construcciones y Contratas (BM:FCC): スペインの建設会社、ソロス氏、ゲイツ氏が投資
欧州は分裂するのか?: 欧州議会選挙後の各国の政治動向
欧州議会選挙のあと、EUが各国に課してきた緊縮財政、低インフレ政策への反発が増し、スペインやポルトガルでは早速雇用創出や減税などへの動きがロイターで報じられている。
とりわけスペインは動きが早く、63億ユーロの雇用創出案と法人税の減税を来週承認する予定である。南欧に資金をシフトした投資家は報われることになりそうだ。選挙の結果も含め、欧州議会選挙後の各国の動向を下記にまとめる。 続きを読む 欧州は分裂するのか?: 欧州議会選挙後の各国の政治動向
ゴールドマンを踏み上げる: 機関投資家による成長株空売りの弱点
機関投資家の踏み上げ方を、実際の例にしたがって説明する。
以前紹介したワコム (TYO:6727)に機関投資家の空売り残がかなり増えている。30日の時点で、全発行済株式に対し、ゴールドマンが4.04%、ドイツ銀行が1.31%、2行の合計で5.35%の空売りが報告されている。また、空売りが行われた後の27日、クレディ・スイスによる目標株価の引き下げ(800->460)が行われ、この次の日は4.6%の下げとなった。投資銀行のレーティングに律儀に付き合う親切な投資家はいまだにいるものであるが、理性的な投資家にとっては買いの好機以外の何物でもない。 続きを読む ゴールドマンを踏み上げる: 機関投資家による成長株空売りの弱点