先ず特筆すべきはポンドの上昇だろう。スコットランドの独立投票からイギリス経済への不安が表出し、1ポンド1.7ドルと割高で取引されていたポンドが調整に入ったのは2014年の夏の話だが、2015年の3月に1.4ドル台に入った時点でポンドの保有を推奨した。
その後イギリスは選挙を迎え、経済界寄りの保守党が過半数を得たことでイギリス経済への信頼が回復、ポンドドルは4月の底値である1.45から1.57まで上昇した。
先ず特筆すべきはポンドの上昇だろう。スコットランドの独立投票からイギリス経済への不安が表出し、1ポンド1.7ドルと割高で取引されていたポンドが調整に入ったのは2014年の夏の話だが、2015年の3月に1.4ドル台に入った時点でポンドの保有を推奨した。
その後イギリスは選挙を迎え、経済界寄りの保守党が過半数を得たことでイギリス経済への信頼が回復、ポンドドルは4月の底値である1.45から1.57まで上昇した。
5月7日、フランクフルト国際空港などを保有・運営するドイツのFraport (XETRA:FRA、Google Finance)は2015年1-3月期の決算を発表、売上高は前年比10.8%増の5.8億ユーロ、純利益は前年比76.7%増の1060万ユーロとなった。決算を受けて7日の株式市場では3.8%高で取引を終えた。以下の紹介記事の時点より9.7%上昇したことになる。
決算の内容としては、原油安による世界的な航空旅客増加の恩恵を受けた形となる。旅客数が前年比2.7%増となったフランクフルト国際空港に加え、70.01%を保有するペルーのリマ国際空港では8.6%の増加、24.5%を保有する西安国際空港では17.6%の増加、10%を保有するインドのデリー国際空港では13%の増加となった。 続きを読む 個別株: ドイツの空港保有会社Fraportは原油安で好決算、米保険会社のLincoln Nationalは債券安で堅調
4月29日に2015年1-3月期の米国GDP速報値が発表された。報道では前期比年率の悪さばかりが報道されているが、前年同期比で見れば2.99%の実質成長と、米国経済の力強さが衰えていないことが確認され、実際ドルも対ユーロを除いて上昇した。
以下に米国GDP成長率の推移を示したグラフを掲載し内訳を見てゆくが、数値はいつもの通り前年同期比である。報道では通常「季節調整済み前期比年率」が使われるが、個人的に統計処理による季節調整を信じていないというのと、また前期が冬場であったため、原油安という特殊要因を誤差なく見極めるためには統計処理に頼らない前年同期比が良いのである。
いまや、日銀が2%の物価を達成すると約束している「2015年度中心とする期間」の終わり(2016年3月末”頃”)まであと1年を切り、そろそろ日銀の次の手を考える時期が来たのではないかと思う。
勿論、このまま追加緩和をせずに量的緩和を終了するということも有り得るが、本稿では先ずどういう追加緩和が考えられるか、そして追加緩和をした場合どういう影響が生じるかを考えたい。日銀が有効な選択肢を持っているかどうかを検討して初めて、日銀が追加緩和をするかどうかを考えられるからである。先ずは日米のマネタリーベース比率からである。
最近、ドル高の話や、利上げ後に急落するであろう金の安値買いの話など、マクロの話が多かったので、久々に個別銘柄の話題である。 続きを読む 個別株レビューと全体の相場観: Micron、イーレックス、S&P 500、DAX
いくつかのニュースでも報じられているように、Fed(連邦準備制度)前議長のベン・バーナンキ氏がブログを開設している。議長時代には言いたいことを言えなかったこともあってか、かなり饒舌に語っており、本人曰く「ようやくFedウォッチャーに監視されることなくコメントできる」だそうである。
Fedの仕事は98%が対話、2%が政策実行だったとも語っており、発言1つするにしても非常に気を遣ったのだろうと思う。しかし、引退した今は彼も民間人であり、自由に経済批評ができると思いブログを始めたのだろう。
現在9つの記事が投稿されているが、本稿では先ず、彼のブログ最初のエッセイ、「どうして金利はそれほど低いのか(Why are interest rates so low?)」を和訳して取り上げたい。 続きを読む バーナンキ氏ブログ: どうして金利はそれほど低いのか
米国の量的緩和によって2012年に史上最高値1,921ドルを記録した金の価格上昇は、Fed(連邦準備制度)の量的緩和終了とともに終わりを告げ、金は2013年から2015年にかけて急落、1,200ドル前後まで値を落としている。金は、金融緩和によって通貨が価値を下げるときに買われ、そして通貨の価値が戻るときに売られるのである。
量的緩和を既に停止した米国に続き、日本の量的緩和も2年の期間の半分が終了した。ユーロ圏の量的緩和も2016年の9月が目処である。それでは2015年以降の金価格はどうなるのか? 金は更に下落するのか? 答えは条件付きのイエスである。すなわち、世界的な量的緩和が無事に出口を迎えれば、金の価格は更に下落するだろう。しかしながら、その前提が不可能であることは、これまで何度も記事にしてきた。 続きを読む 金はいつ買うべきか?: 2015年以降の金融市場暴落を逃れるために
米国では未曾有の金融緩和が終わり、利上げへと動き始めているが、一方でドル高が輸出を軽減しており、遂にはFed(連邦準備制度)もドル高への懸念を表明した。これは利上げ観測の逆戻りを意味する。
米国の利上げが投資家最大の関心事である今、ドル高は利上げへの進捗を測る一種の指標となっており、そのため世界中の金融市場のほとんどがドル高と連動していると言える。
これは投資家にとってそれだけでリスクである。世界中に分散投資をしたポートフォリオであっても、そのすべてがドル高に連動していれば、本当の意味で分散をしていることにはならないからである。例えば、ドル円の買いと日本の輸出株の買いは、資産クラスが違うにもかかわらず、両方ともドル高に正の相関があるポジションであり、言わばドルを二重に買っていることになる。 続きを読む 2015年版、グローバルマクロ戦略によるリスクヘッジを考える
2015年3月12日のジム・ロジャーズ氏のインタビューである。
インタビューは英語で行われているので、主な箇所を以下に翻訳する。 続きを読む [動画] ジム・ロジャーズ氏: 金はバブルへ、資産はスイスか北朝鮮に預けよ
Micron Technology (NASDAQ:MU)は4月1日の引け後に決算を発表した。売上高は$4,166MM、純利益は$934MM、1株当たり純利益は$0.78となり、前年同期の数字(売上高$4,107MM、純利益$731MM、一株当たり純利益$0.61)を上回った。
この数字は市場予想であった売上高41.5億ドル、1株当たり純利益0.73ドルを上回った。今年に入ってからの売りを正当化できない内容であり、買い方は安心して良いだろう。 続きを読む Micron (NASDAQ:MU)は決算を無事通過、売上・利益ともに市場予想上回る