globalmacroresearch のすべての投稿

トランプ相場: アメリカの消費者の余力を示す2つの経済指標

前回の記事で報じた通り、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏は、トランプ政権がアメリカの消費者や企業の購買意欲を喚起する可能性があると指摘している。

一方で、トランプ氏が大統領選挙で勝利するまで、ヘッジファンドマネージャーらの間では先進国の需要減速は慢性的なものであるとの見方が支配的だった。

では、トランプ大統領は本当にマクロ経済的トレンドのすべてを一人でひっくり返してしまうのだろうか? この疑問に答えを出すためには、先ずアメリカの消費者には余力があるのか、そしてその余力を使う気があるのか、という二つの論題について考える必要があるだろう。

続きを読む トランプ相場: アメリカの消費者の余力を示す2つの経済指標

レイ・ダリオ氏: トランプ政権は消費者や企業のアニマル・スピリットを喚起する

世界最大のヘッジファンドであるBridgewaterを運用するレイ・ダリオ氏がLinkedInに再び寄稿(原文英語)し、より踏み込んだトランプ政権の批評を行っているので取り上げたい。

続きを読む レイ・ダリオ氏: トランプ政権は消費者や企業のアニマル・スピリットを喚起する

ベルリンで難民がトラックで群衆を轢き殺してもドイツ人が移民政策を支持する理由

12月19日、ドイツの首都ベルリンでパキスタン人難民申請者がトラックに乗りクリスマス市場の群衆に突撃、12名が死亡、48人程度が重症を含め負傷した。Telegraph(原文英語)などが伝えている。

容疑者は2016年2月にドイツに難民として来た23歳のパキスタン人の男性という。ドイツ警察は事件を受けて難民施設を捜索した。

続きを読む ベルリンで難民がトラックで群衆を轢き殺してもドイツ人が移民政策を支持する理由

トランプ政権が超長期債発行でジャンク債は暴落する

DoubleLine Capitalの債券投資家ジェフリー・ガントラック氏がアメリカの長期金利高騰を懸念して、3%を超える事態となれば高利回りのジャンク債が暴落すると予想したことは伝えたが、2017年ジャンク債暴落にはもう一つのシナリオがある。

それが何かと言えば、トランプ政権による超長期債、つまり50年物国債などの発行である。個人投資家の読者には債券市場はあまり馴染みがないものと予想するが、トランプ相場を予測する上で債券の金利は非常に重要であるので、アメリカの債券について連日取り上げている。

続きを読む トランプ政権が超長期債発行でジャンク債は暴落する

ジム・ロジャーズ氏の逆張り投資の歴史を1980年から振り返る

これまで何度も取り上げてきた著名投資家のジム・ロジャーズ氏は、周知の通り逆張り投資家である。ブームになっている市場には目もくれず、投資家に見向きもされない市場、あるいは叩き売られている市場に投資をし続ける。

彼は1973年にジョージ・ソロス氏とクォンタム・ファンドを設立し、途方もないパフォーマンスを叩き出した後、1980年にヘッジファンドを引退、その後は世界一周などをしながら自分の資金を運用する冒険投資家となっている。

彼の逆張りの投資スタイルはその当時からのものである。今回の記事では彼の著書『商品の時代』に書かれた引退後の彼の投資に着目し、ロジャーズ氏の逆張り投資の歴史を紹介してゆきたい。

続きを読む ジム・ロジャーズ氏の逆張り投資の歴史を1980年から振り返る

ガントラック氏: 長期金利3%でジャンク債暴落、米国株も下落へ

DoubleLine Capitalを運用するジェフリー・ガントラック氏がアメリカにおける金利高の危険性について警鐘を鳴らし続けている。多くの投資家がトランプ相場による株高、金利高に沸くなかで、債券王はリスクに焦点を当てている。

続きを読む ガントラック氏: 長期金利3%でジャンク債暴落、米国株も下落へ

12月FOMC会合結果は利上げ決定、長期金利は危険水域へ

2016年12月14日、アメリカの中央銀行であるFed(連邦準備制度)は政策決定会合であるFOMC会合を開催し、政策金利を0.25%上昇させることを決定した。11月のアメリカ大統領選挙後初の会合であり、決定は全会一致である。

利上げはそのものは事前の予想通りだったにもかかわらず、アメリカの長期金利やドル相場は激しく動いた。以下の記事で忠告しておいた通りである。

何故こういう動きになったのか、そしてこれからどうなるのか、声明文やイエレン議長の記者会見の内容などを紹介しながら説明してゆきたい。

続きを読む 12月FOMC会合結果は利上げ決定、長期金利は危険水域へ

12月FOMC会合: 米国利上げは織り込み済みも結果に注目すべき理由

アメリカ利上げである。12月13日から14日にかけて、アメリカの中央銀行であるFed(連邦準備制度)は金融政策決定会合であるFOMC会合を行う。利上げを決定することが織り込み済みとされているが、しかしそれでも会合の結果には注目すべき理由がある。

続きを読む 12月FOMC会合: 米国利上げは織り込み済みも結果に注目すべき理由

ロシアのハッキングによるアメリカ大統領選挙介入疑惑、トランプ氏側は皮肉で応酬

ヒラリー・クリントン氏の関係者らのサーバがハッキングされ、機密情報がWikileaksに流出した問題で、CIA(アメリカ中央情報局)がこれらのハッキングはロシアがトランプ氏を勝利させる目的で行ったものだとの見解を発表し、アメリカのメディアなどで話題になっている。

続きを読む ロシアのハッキングによるアメリカ大統領選挙介入疑惑、トランプ氏側は皮肉で応酬