アメリカ大統領選挙の開票が進んでいる。初期の開票結果速報ではドナルド・トランプ氏の劣勢が伝えられたが、その後盛り返し、フロリダやオハイオ、ノースキャロライナなどのいくつかの重要な州でのトランプ氏優勢が伝えられている。
それでも票数はかなりの接戦となっているが、金融市場はほぼ全面的にトランプ氏当選を予想しているようである。
数時間で暴落したドル円
このドル円の落ち様はもう笑い事である。クリントン氏優勢の報道を受けて105円前後で推移していたドル円は数時間の内に101円台まで下落した。このような急な相場の変化はなかなかあるものではない。
株式市場も暴落している。現在開場している日経平均は5%近く下落となっている。ドル円の影響を受ける日経平均が下落しているのは当然だが、米国株も同じように下落している。以下はアメリカの株価指数S&P 500先物のチャートである。
また、コモディティ市場ではこうしたリスクオフの動きを受け、金相場が急騰している。
まだ結論を出すには早いが、金融市場の予測はこのような感じになっている。
投資家の反応は
イギリスのEU離脱国民投票でも似たようなリスクオフ相場となり、ジョージ・ソロス氏が大きく利益を得たことが報じられた。
では今回の大統領選挙におけるリスクオフで得をしているのは一体誰だろうか? わたしである。読者には事前に伝えてある通り、わたしの現在のポートフォリオはゴールドの買い、米国株の空売り、米国債の買いとなっており、すべてがリスクオフの利益を受けるポジションとなっている。
ゴールドについては12月からの長期保有、米国株の空売りは10月末に新たな投資としてここで発表した通りである。アメリカ大統領選挙の開票速報を受けてのこれまでの動きで、わたしのポートフォリオは大いに潤っている。
しかしながら、話の腰を折るようではあるが、個人的にはこうした動きが長続きするとは思っていない。むしろトランプ氏が大統領になり、減税と財政出動が行われるとすれば、米国株にはプラスとなり、わたしのポートフォリオにはマイナスに働くと想定している。
だからこのままトランプ氏優勢が続き、株式市場があまりに下落するようであれば空売りを一旦手仕舞うかもしれない。いずれにせよ結論を出すには早すぎる。開票結果の様子を引き続き伝えてゆく。