ドイツ銀行が空売りポジションを精算。ここ数日で発行済み株式の1.49%を買い戻し、3月末から始まったショートポジションのすべてを解消した。前回の記事の通り、今日発表される決算はワコムにとっての悪条件が重なっているが、それでも高値から売りを始めたドイツ銀行としては不確定な決算で賭けをする必要もないということだろう。
取り残されたゴールドマンの空売り残高は5.02%、UBSは0.7%であり、合計では5.79%である。空売り残高の増加を買いポジションの増強の根拠にしている投資家は、ドイツ銀行の撤退分だけポジションを縮小する必要がある。上記の記事での予想通り決算が芳しくなければ、より良い価格で買い戻す機会もあるだろう。しかし決算はいずれにせよ不確定要素であり、深く気に留めるべき事項でもない。安ければ買い、高ければ売るのみである。
欧州委員長の選出後の売りが一巡し、株価は紹介時を上回る水準にまで回復した。前回の記事で書いた方法でロングポジションをやや補強した投資家は、補強分を利益確定するのも良いだろう。このように状況に合わせてポジションの規模を調整していれば、株価自体がレンジのなかを動く状況においても多少の利益を出すことができるのである。
川内原発が規制審査の基準を満たしたとの発表から、日本の原発再稼働の進展が確認され、ウラン採掘企業の株価は世界的に上昇。そのなかでも中国のCNNC Internationalは紹介記事後のレンジ($2-2.25)を大きく抜け、29日の終値で2.41香港ドルで取引されている。今後も日本とフランスの原発事情を考慮しながら株価の推移を見守ってゆきたい。あくまで長期投資銘柄である。