以前紹介した銘柄の現状確認である。
EU首脳会議でスペインに有利な交渉が行われなかった失望感から連日の下落。現時点でP/S(株価売上高倍率)は0.3をやや割っているから、利益率が5%まで回復した場合のP/Eは6弱ということになる。南欧諸国のEUの緊縮規定との戦いが長引きそうであることを考えれば妥当な水準だろう。
前回の記事で利益を一部確定させた投資家は、下落で縮小したポジションを補填する買いを入れても良いが、積極的にポジションを元の水準まで膨らませる場面ではない。強気に転じるためにはもう少しの下落が必要である。直近に緊縮規定関連のイベントがなく、ドイツの出方がはっきりしていない現状では、長期保有に耐えられる規模のポジションを維持して機を待つのが良い。
出来高を伴いながら3.83%の下落。機関投資家の空売りの可能性がある。機関投資家の空売り残高は、公開されている2日前までの情報で発行株式の7.03%であり、UBSの売りが微増している。
紹介時の株価に近づいてきたが、当時より空売り残高が増えていることから、同じ水準でもより多くのポジションを取ることが許される。機関投資家が売ればそれ以上の安値で買い、買い戻せば売るということを続けていれば、この投資が長丁場となる場合も利益を出しながらポジションを維持できる。想定底値に変更はないので、その水準まで下がった場合に耐えられない規模のポジションにならないよう気をつけながら買いを続けたい。