WHO、成人のワクチンの追加接種を「推奨せず」に変更 今までは何だったのか

もはやワクチンが社会状況に影響を及ぼすこともなくなっているので、新型コロナワクチンは金融業界とはほぼ無関係の事柄となっているが、このニュースについてはあまりに面白かったので取り上げたい。

新型コロナワクチンの隆盛と衰退

3月28日、WHO(世界保健機関)は新型コロナウィルスワクチンの健康な成人への追加接種(2回目以降の接種)は有益性が限定的だとして「推奨しない」に変更した。(※3/29誤植を訂正しました。)

2020年の新型コロナウィルスの流行以来、ワクチンが急ごしらえで作られ、流行開始からおよそ1年後の2021年始めには多くの先進国でワクチンが接種可能になり始めた。

特にマスクが嫌いだった欧米人はワクチンに飛びつき、ワクチンは2回も3回も接種しなければならないということになった。製造元のモデルナやファイザーは大繁盛である。

特にアメリカのモデルナの株価は2021年にバブルの様相を呈した。参考までにモデルナの株価チャートを掲載しておこう。モデルナの株価は一時コロナ前の10倍以上に暴騰している。

すっ飛ばされた治験

だが誰も考えなかったのだろうか。ワクチン開発には通常10年以上の年月がかかる。人間を使った治験を5年程度行ない、副作用が出ないかどうかを年月をかけて検証する。

そもそも人間を使った治験が出来るようになるまで、動物実験などを含めて5年程度の時間がかかることが普通である。だがコロナワクチンは1年で動物実験や治験どころか何十億の人々に対して実際に使われ始めた。

この馬鹿げた状況を、医者や研究者を含む誰もが科学論文を引っ張り出して正当化しようとした。

だが5年かかる治験は数ヶ月では出来ない。擁護している側の主張を検証したが、その言い分は結局のところ、「頑張って急いで作ったので安全性は大丈夫です」というものに過ぎない。数ヶ月では出来ないからこれまで5年かけていたのである。

自称科学的な人々がこの程度の論理も理解できずにこの異常な短縮を擁護していた。だが、では答えてほしいのだが、新型ワクチンを接種した人の5年後の健康状態はどうなのだろうか?

2021年、その答えに誰も答えられなかった。実際その問いには2023年の今も誰も答えられない。このワクチンは生まれてからまだ2年しか経っていないからである。3年後の健康状態に影響があるのかどうかすらまだ誰にも答えられない。

押し付けられたワクチン接種

このような明らかに杜撰な状況下でこのワクチンは何十億人もの人に対して投与された。そして実際に開発者の予期しなかった副作用は出た。多くの人が新型コロナウィルスではなく新型コロナワクチンのせいで38度以上の高熱を経験した。

当初、政治家や製薬会社はこの副作用を意図的に過小評価した。少しでも行われていた早すぎる治験においてもこの副作用は確認されていたはずだが、初期の接種の段階でその情報はほとんどの人々には伝えられず、ただ指示に従って接種するように述べられるだけだった。

そしてそれは問題になった。多くの人が高熱を経験し、それがSNSに流れ始めた。そうすると政治家やマスコミはそれを「副反応」と呼び始めた。「副反応」とは何なのか? いやしくも科学的な人間を自称するならばこの意味不明な術語の意味を説明してほしい。世間で副反応と呼ばれているものを医学的に副作用と区別することは不可能である。

それは副作用である。38度以上の高熱である。元々この副作用について十分な情報を公開しなかった人々は、副作用を何とかすることではなく言い方をマイルドにすることで問題を解決しようとした。はっきり言うが、彼らは自分のそういうところが信用に値しないのだと気付いた方が良い。

そして高熱が出るというのはコロナウィルスのワクチンとしては致命的である。何故だか分かるだろうか。誰も分からないのだろうか。

それは高熱を予防するために高熱になってしまおうという逆転の発想であり、火事が怖いので家を燃やしてしまおうというあまりに天才的な戦略に等しい。起死回生の手段ではないか。人類はたまに筆者のような平凡な人間には思いつくことさえ出来ない斬新な発想をする。

だが家は1度燃やしてしまえば2度燃やすことはできないが、ワクチンで高熱を出した人がコロナウィルスでもう一度高熱を出すという事例が筆者の周りだけでも結構あったようで、もはや笑い話にもならない。

もうこれだけでもネタとしては十分ではないか。だがまだある。このコロナワクチンは短期間に何回も接種することが推奨された。その度に熱を出していた人は、ワクチンのお陰で1年間に熱を出す回数の人生最高記録を達成できたのではないか。ワクチンの思わぬ功績である。

そこで今回のWHOの発表である。だが3回も4回も打った人が大勢いるなかで、今更2回以上の接種の「有益性が限定的」とはどういうことなのか。WHOは次のように述べている。

2回目以降の追加接種については害はないが公衆衛生上の有益性はごくわずかだ

彼らの高熱には何の意味もなかったのか。多分なかったのだろう。

結論

結論を言えば、政府やメディアがそう言っているから、それを信じることが科学的だと他人が言っているからという理由で、何かを根拠なく信じてはならない。

筆者の専門である金融に話を戻すが、例えばつみたてNISA詐欺に騙された人々にも同じことが言える。自分の頭で考えない人々は永遠に騙され続けるだろう。多分、ワクチンに騙された多くの人々がつみたてNISAにも騙されているはずである。

最後になるが、ワクチンについて一番可哀想なのは子供世代である。大人の頭のおかしさに異議を唱えることが立場的に難しいなかで、多くの子供が有無を言わされずに接種を強要された上に学生生活の思い出を奪われた。

彼らが有無を言わされずに高熱を強要されたということを考えてもらいたい。それを実際に行なった大人、あるいはそれに何の疑問も抱かずにそれを是認した大半の大人が、例えば社会でのパワハラについて批判的に語っているのを見ると笑ってしまう。パワハラはお前である。

世間の風潮に反対して自分の子供を守った数少ない親は称賛されて良いだろう。