米国株の空売りを利益確定、ゴールドの買いに集中へ

インフレの減速がどうやら早そうだということを受けて、ポジションを調整する。

インフレ急減速

著名投資家らは2022年の前半は株価下落、金利上昇予想で一致していたが、後半は金利が何処まで上がるのか、インフレは何処まで下がるのかという点で意見が割れていた。

そしてここ2ヶ月のインフレ統計は、インフレが急減速していることを示している。

これを今後半年のトレンドだと考えれば、インフレ率が急速に下がると予想したジェフリー・ガンドラック氏の勝利だと言えるだろう。

事実、1970年代にはインフレ率は上昇した時と同じ速さで下落している。

筆者の現在のポジション

筆者は現状、米国株の空売りと、同じ量のゴールドの買いを組み合わせたポジションを持っている。

これは元々、企業利益の減速を予想して8月にまず米国株の空売りだけを始めたものである。

だがその後にインフレ減速による金利低下の可能性が浮上すると、それが表面化する前の10月に株の空売りと同額のゴールドの買いを被せておいた。

ゴールドは金利低下で上昇するので、金利低下による株価の上昇分を打ち消し、ちょうど企業利益の減少分が空売りの利益になるように計らったのである。

その予想は今も変わっていない。だがもしかするとゴールドの買いだけに絞った方がリスクが少ないかもしれない。そう考えたので米国株の空売りの方を利益確定したい。

米国株の見通し

インフレ率の減速が思ったよりも急であることを踏まえると、短期的には企業利益の緩やかな減速よりも、インフレ減速による金利の急激な低下の方が勝つかもしれない。

それでもゴールドの買いとの組み合わせであれば問題ないだろうが、そもそもゴールドの買いは単独でもかなり堅いトレードであり、好材料と悪材料の両方ある株式のトレードを止めてゴールドだけに絞った方が良いと判断した。

筆者の今年の株式市場のトレードだが、まず年始に株式の空売りとコモディティの買いのペアトレードを開始した。

その後、株式の空売りは7月初め頃に利益確定し、8月17日に再開した。

そしてそれを今再び利益確定したい。年始からの米国株のチャートは次のようになっている。

幸いにも合計2回の米国株空売りは筆者に大きな利益をもたらしてくれた。2回目の空売りがプラスとなったのは、開始が8月17日だったことが大きい。タイミングはやはり大切である。

今後の企業利益の減速による株安を取り損ねるかもしれないが、一番リスク・リワード比の良いポジションに集中したい。運が良ければまた後で株を空売りするチャンスも来るかもしれない。

あとはゴールドが同じような利益を上げてくれるよう期待するだけである。

著名投資家の考察も参考にしてもらいたい。