引き続きダボスにおけるスコット・マイナード氏のCNBCによるインタビューである。
リスク資産暴落と暗号通貨
世界経済フォーラム(通称ダボス会議)において、マイナード氏は現在急落しているハイテク株はまだまだ下落すると発言していた。
であれば次に気になるのは、ジェフリー・ガンドラック氏が「レバレッジを掛けたNasdaqのようなもの」と呼んだビットコインなど暗号通貨の今後だろう。
アメリカで強力な金融引き締めが行われるなか、暗号通貨は軒並み急落している。ビットコインのチャートは次のようになっている。
この状況に対してマイナード氏は次のように言っている。
暗号通貨は炭鉱のカナリアだ。暗号通貨市場は崩壊しており、更に下落すると思う。
市場がリスクオフに走るとき、真っ先に下落して危険を教えてくれる銘柄を炭鉱のカナリアという。
これはガンドラック氏も以前言っていたことだが、逆に言えば市場がリバウンドするならビットコインが真っ先に上がっているはずである。
米国株も流石にそろそろリバウンドがあっても良いのだが、ビットコインの値動きは少なくともそれを示唆していないと言える。
ビットコインは何処まで下落するか
マイナード氏はハイテク株同様、ビットコインも更に下落すると言う。
では何処まで下落するのかと言えば、マイナード氏は恐ろしいことを言っている。
今や3万ドルを完全に割っている。大底は8,000だ。
8,000ドルとはどういう水準だろうか。ビットコインのチャートをより長期のもので見てみよう。
8,000ドルとはコロナ株安時の底値に近づき、2019年には既に到達していた価格水準である。
そこまで落ちるのか、と驚異的に感じるが、そもそも米国株がコロナ株安の底値まで暴落するという予想がもはや一般的となるなか、考えてみれば当たり前の水準だろう。
結論
ということで、本当に何でも暴落する相場である。リーマンショックの時には国債だけは買われていたのだが、今やインフレで国債にまで下落圧力がかかっている。
しかしいずれ中央銀行が緩和に逆戻りする瞬間が来る。そして今より酷い物価高騰が訪れるだろう。
その時には大暴落した暗号通貨の買い時が来るだろう。だが、その時はまだまだ遠いようである。