ロシアがウクライナを侵攻した。プーチン大統領にとって決心の決定打となったのは、バイデン大統領が「ウクライナ派兵はしない」とうっかりコメントしてしまったことだろうということは前回の記事で報じている。
プーチン氏は「ラッキー」と思っただろう。思っていても言ってはいけないことがあるが、アフガニスタンにアパッチヘリと民間人をうっかり忘れてきたバイデン氏にうっかりを期待しない方が難しい。
経済制裁発動
さて、この件でウクライナとロシアの争いを煽るだけ煽って何もしていないアメリカとEUだが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて厳しい経済制裁に踏み切ると発表した。
この経済制裁にはついにプーチン大統領とラブロフ外相個人が対象となった。
アメリカのサキ大統領報道官は「プーチン氏とロシア軍に反対するという明確なメッセージを送る」と強い口調で発表した。アメリカ財務省によれば、プーチン氏とラブロフ氏が米国などに保有している資産は凍結されるという。
大変だ。もしプーチン氏やラブロフ氏がアメリカの銀行に大金を保有していれば、そのお金が使えなくなってしまうではないか。苦境に立たされたロシア外務省のザハロワ報道官は、アメリカとEUの強力な経済制裁に対して次のようにコメントした。
プーチン大統領とラブロフ外相は海外に口座を持っていない。
結論
アメリカは馬鹿ではないのだろうか。
そしてこの件でアメリカやEUに同調している多くの日本人や日本の政治家も馬鹿ではないのだろうか。
この件でロシアを擁護する理由は何もないが、マスコミの言うことを鵜呑みにして何も考えずに西洋諸国に同調する人々に言っておくと、この件でアメリカとEUはウクライナに対する加害者である。前回の記事を100回読んでもらいたい。
ウクライナのゼレンスキー大統領は自分が今まさにロシアに命を狙われているなか、ウクライナはロシアとの交渉に応じると表明し、「西側はウクライナを完全に見捨てた」「ウクライナはNATOにまだ加盟していないから、自分でロシアと交渉することができる」と述べた。
日本人にこのゼレンスキー氏の瀬戸際の叫びが理解できるだろうか? アメリカとEUはウクライナの政権転覆を支援し、NATOへの加盟をけしかけて自分に都合の良い対ロシア用の尖兵として扱っておきながら、実際にウクライナが危機に瀕した時には何もしないのである。ウクライナは太平洋に浮かんでいる何処かの国と似ていないだろうか?
この戦争が終わった後、ウクライナ人がアメリカやEUをどう思うか考えてみてもらいたい。日本やアメリカのメディアを鵜呑みにする人には、何故ウクライナがこの件で反西側になるのか全く分からないだろう。
そして正当な理由で敵を増やしてゆく人々に自分の国が与しているということを日本人は分かっているだろうか。自分の国が同じ目にあったはずなのに、彼らは何も分かっていない。
何故人々は何の役にも立たない大手メディアのニュースを信じるのだろう? このように簡単にマスコミに乗せられて異国に敵対的になる人々こそがまさに戦争の直接原因なのだということを彼らは分かっているだろうか。彼らは戦争に反対するという建前で戦争に賛成している。こういう人々が居なくなれば世界は平和になるだろう。