ビットコイン相場における天才(こう呼んでも良いだろう)、スコット・マイナード氏が急落しているビットコイン相場の今後を予想している。
マイナード氏の天才的トレード
Guggenheim Partnersのマイナード氏は機関投資家の中でビットコイン相場の最も明確な分析を発表している人物である。
今年に入ってから多くの機関投資家がビットコインに注目し始めたが、マイナード氏はいち早くビットコインに強気の姿勢を表明した。
そしてその後ビットコインは上がった。上昇相場が最高潮に達すると、今度は相場が加熱し過ぎているとして大きな調整を予想した。
その後どうなったか? チャートを見れば分かるだろう。
予想通りに50%の下落を達成した。ほとんど完璧な天才的トレードである。
暗号通貨相場見通し
ではその後どうなるか。マイナード氏はビットコインの下落相場は恐らくまだ終わっていないと警告する。
どんな市場でも、指数関数的に上がった後は自動的に不安定になる。ビットコイン相場を見て思ったのだが、バブルと呼ぶべきこれほど大きな動きの後は大天井から50%から75%の下落があって当然だ。
ビットコインが底値を形成して再び強くなるまでにはある程度の時間がかかるだろう。
マイナード氏は元々下落は2万ドルから3万ドルの間になると言っていたから、もう少しの下落があるとマイナード氏は考えているのである。
一方で長期的な見通しは変えていない。マイナード氏はビットコインが資金の逃避先としてゴールドと同じ市場規模を獲得すると計算して以下の予想を出していた。
今回変わったのは、「ビットコイン」が「暗号通貨」に変わったことだろう。
ビットコインにとって、投資家の資金が今やビットコインの代わりに他の暗号通貨に流れていることが障害となる。
つまり、暗号通貨の市場規模はゴールドと同じものになるが、ビットコインの存在感は薄まり他の暗号通貨が台頭してくるだろうということである。マイナード氏は続けている。
ビットコインとイーサリウムが暗号通貨市場の勝者となる。
ついに機関投資家が時価総額2位のイーサリウムについて語り始めた。イーサリウムのチャートはこうなっている。明らかに下落トレンドとなっているビットコインに対して、イーサリウムは上昇トレンドを辛うじて維持している。
読者は筆者がイーサリウムに強気表明した記事でこう書いたのを覚えているだろうか。
筆者がビットコインを支持してからしばらくして著名投資家がビットコインについて語り始めたように、しばらくすると著名投資家たちも同じようなことを語り始めるだろう。他の投資家と中央銀行の先を行くことが投資家の仕事なのである。投資の対象が暗号通貨であろうが金利先物であろうが同じことである。
イーサリウムの優位は続くだろう。