7月24日、新型コロナウィルスの新規感染者数は4月の第1波の最大値658人を大きく上回り、927人となった。マスコミは今更第2波が来たなどと言い始めているが、ここでは第2波の到来が確定したことを6月中に報じておいた。
そしてそもそも、感染者数が増え始める前から第2波が来ることは確定事項だったと言える。
日本の感染者数
感染者数の推移を見ていこう。順に累計感染者数、1日の増加数、増加率である。
- 7月15日: 22,508人 (+288 +1.3%)
- 7月16日: 22,890人 (+382 +1.7%)
- 7月17日: 23,473人 (+583 +2.5%)
- 7月18日: 24,132人 (+659 +2.8%)
- 7月19日: 24,642人 (+510 +2.1%)
- 7月20日: 25,096人 (+454 +1.8%)
- 7月21日: 25,736人 (+640 +2.6%)
- 7月22日: 26,303人 (+567 +2.2%)
- 7月23日: 27,029人 (+726 +2.8%)
- 7月24日: 27,956人 (+927 +3.4%)
6月中に第2波が来たと断定した筆者も驚きの増え方だが、日本の読者は知っての通り23日から日本は連休に入っており、安倍政権によるGO TOトラベルが始まっている。せっかくの連休を利用してコロナウィルスに安全な旅行を楽しんでもらおうという日本のおもてなしである。世界でも日本政府にしか出来ない卓越した発想だが、今のところ見事に功を奏していると言うべきだろう。
緊急事態宣言は不可能か
日本政府としては自らの政策が上手く行っていることもあり、自粛の呼びかけを再び行うつもりはないようである。安倍首相も「再び緊急事態宣言を出す状況ではない」と主張している。現在の新規感染者数は927人、4月の最大値は658人である。ということは4月も同じように「緊急事態宣言を出す状況ではなかった」のだろう。
要するに「これ以上の自粛は出来ません」と言うことが出来ないのである。こういう日本の政治家らしい発言を見ていると、コロナを「ちょっとした風邪」と呼び、自らも新型コロナに感染したブラジルのボルソナロ大統領が誠実な政治家に見えてくる。彼の発言を再び思い出そう。
国民の70%が感染するだろうが、それが現実だ。
ほとんどの国民は冷蔵庫が空なので家に籠もる贅沢などできない。
(1日の死者数が400人(当時)を超えたことを聞かれて)だから何だ? 済まない、わたしに何をして欲しいというんだ?
わたしの名前はメシアだが奇跡は起こせない。
そして結局世界中の政治家がボルソナロ氏の方針に従うことになったということだが、世界の先を行った彼でさえもウィルスをもてなした人に報奨金を出すというもてなしの精神に溢れた奇策を考えつくことは出来なかったようである。
はっきり言えば、安倍政権は馬鹿なのではないだろうか? 彼が何をしたいのか誰か教えてほしいものである。