短信: 株式のロング分を株価指数空売りでカバー、差し引きイーブンへ

株式市場全体に対する強気姿勢を撤回する。

株価急落とその後の反発

新型コロナウィルスによる世界同時株安とその反発について3月下旬に株式の買い転換を表明していた。

周知の通り、その後株式市場は上昇している。

しかしここで個別株の持ち分を同じ分だけ株価指数を空売りし、株式市場へのエクスポージャをイーブンにすることにする。株式については実質的な利益確定となるが、この難しい相場では十分な利益だろう。リスクヘッジに行なっていたドル円の空売りも終了する。こちらも僅かな利益となった。

理由は、端的に言えば現在の水準では株式よりも原油相場の方が魅力的であり、原油の買い持ちが大きくなってきたために経済に対する強気ポジションとしては原油の分だけで十分になったからである。

一方で株式銘柄についてもこれまで書いてきたように、新型コロナの影響を受けにくい個別銘柄、そして影響を受けるものの半年の売上減少を差し引いても十分に割安と言える銘柄については保有を継続する。そういう銘柄を持っていれば株価指数よりパフォーマンスが良くなるだろうという算段である。

株式市場はここから決算シーズンとなり、想像で色々言われていた新型コロナの影響が実際の数字で現れることになる。

一方で幸いなことに原油には決算がない。むしろ産油企業の窮状が明らかになれば原油の供給減が予想され、原油価格にはプラスとなるのである。15ドル、10ドルとなっても買い下がるつもりだが、その必要性はそれほど高くないだろう。

原油相場と株式市場を何度も眺めていたが、やはりこの状況では原油が良い。企業の決算については経済全体の方向性を示す重要なデータとなるので今後も報じてゆく。