海外市場では三が日がない分市場は2日から開いていたが、日本では土日を経て6日からのスタートとなった。日経平均は前夜の米国市場の下げを引き継いでの下落となり、同時にドル円も年末年始から下落となっている。
日経平均のチャートは次のようになっている。
チャートが更新されていないが本日の終値は23,204.86円であり、天井から下に離れた形となる。また、参考までに米国株のチャートは以下である。
まだ天井圏から離れていない。米国株一強の状況は変わっていないようである。また、ドル円のチャートは以下の通りとなっている。
ドル円が先に落ちた形となっている。ドル円は110円より上にはなかなか戻れないようである。目立ってはいないがドル円は中長期的には下落トレンドを着々と進んでいるのである。
下落が進めばどうするか
この下落は長期的なものなのだろうか? 2020年の相場については年末の記事で説明している通りである。
この記事から要点を引用すると次のようになる。
筆者は米国株上昇を受けて金融市場と経済統計の両方にバブルの兆候を探したが、結論としては見つけることが出来なかった。バブル崩壊にはほぼ必ず兆候があり、兆候がないことは基本的にバブル崩壊を意味しないと思って良い。
一方で、明らかな兆候がなくとも比較的小さい株価下落は有り得る。例えば2018年前半の世界同時株安である。2018年前半の下落は10%程度、後半の下落は25%程度だったが、筆者は後半を予測したのみで前半の兆候を見つけることは出来なかった。
個人的な感覚で言えば現在の状態は2018年のこの頃に似ている。
つまり、下落したとしても2018年終盤の世界同時株安の再来のようにはならず、比較的小規模な下げ(10%程度)で収まるだろうということである。
この相場観のもとで考えられる戦略は、ドル円の空売りなどリスクオフに賭けるポジションについてはある程度下落すれば早々と利益確定してしまうことだろう。
ドル円の空売りは1年半ほど続いているポジションとなっている。
開始時のレートは112円前後、現在のレートは108円前後だが、通貨の空売りを行うためには売る通貨の金利を払わなければならないため、利益のかなりの部分が金利に取られている状態である。しかし2018年から2019年にかけては株の空売りでの利益が大きかったため、あまり文句を言うべきではないだろう。
また、面白いことにTeslaの株価が450ドルに届こうとしている。予定価格を上回ったが空売りを継続している。
はっきり言っておくが、Teslaの株式が400ドル以上でペイすることは絶対にない。こうした状況も年末の株高が危ういものに思える根拠になっているのだが、金融市場と世界経済の全体を見渡しての結論としては、やはり年末の記事のようになるのである。
しかし状況は常に変化している。何か怪しい兆候があればまた記事にするつもりである。