ガンドラック氏: 市場の熱狂的な利下げ期待は修正される

DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏がCNBCのインタビューで、月末に行われたFed(連邦準備制度)の1月FOMC会合結果にコメントしている。

1月FOMC会合結果

ここでも報じたばかりだが、1月のFOMC会合ではパウエル議長が市場の利下げ期待を火消しに走ったことが注目された。

ガンドラック氏がそれをどう受け止めたかと言えば、彼は次のように発言している。

FOMC会合の趣旨は、3月に利下げは行われないというのがメインシナリオであるということだった。そしてわたしは実際にそうなると考えている。

市場は利下げ期待を過熱させ、パウエル氏が3月の利下げを「メインシナリオではない」と述べた後もまだ34.5%の確率で3月に利下げがあると織り込んでいる。

この状況は、3月にもし利下げが無かった場合、株価の上昇を支えてきた金利低下が逆戻りになり金利が上昇する可能性を示している。

3月の利下げ

では何故そうなるのか。ガンドラック氏は次のように説明している。

われわれにはインフレ率が低下すると分かっていたが、現状ではインフレ率は低下を停止している。

アメリカのインフレ率は次のように3%台まで下落したあと足踏みをしている。

ガンドラック氏はインフレ率の低下を予想しているが、低下するまでもう少しかかると考えているのである。詳しくは以下の記事を参考にしてもらいたい。

結論

さて、その結果金融市場はどう動くのか。ガンドラック氏は次のように述べている。

この状況は、金融市場が数週間前に熱狂していたゴルディロックスシナリオ、つまりFedが利下げし、しかも利下げはすぐに素早く行われるというシナリオはないということを意味している。

金融市場はあまりに理想的な状況を前提として上昇してきた。ガンドラック氏はその状況が修正されると予想している。

彼は次のように続ける。

リスク資産は非常に高い水準の熱狂状態にあると考えている。株式だけではない。ジャンク債、銀行ローンなども含めて、過去3年ほどの平均と比べてかなりの高値になっている。

だからガンドラック氏を含め、著名投資家はむしろ米国株を避け、もっとバリュエーションが有利な他の国の株式に退避している。

さてどうなるだろうか。楽しみに結果を待ちたい。